僕が書きたい詩⑦老いること生きること
61歳にもなって
なんにもない
からっぽだ
ただ間違いなく歳は取る
膝は劣化し 1年前はちゃんとジョグできたのに
もう無理だと思う
そう思うと もういいやという気になり
ファイトが失せる
すぐエスカレーターに乗る
階段でシャカシャカ上がろうとする女房は
ほら 老化したくないなら階段階段!と
上がっていく
エスカレーターで行こうよと心でつぶやきつつ
女房のお尻が左右に規則正しく動くのを見ながら
ついていく
昨日喪中ハガキが届いた
59歳で妻が亡くなりましたと
短い文が伝えてくる
えっなぜ?と女房が絶句する
事情を聞くことも出来ないので
悶々とハガキを見つめた
からっぽなのだ
昨日と今日の違いはほんの僅かで
いや 少しずつ間違いなく
劣化するのを自覚し
少し曇った空を見つめている
老いることは生きること
生きることは老いること
そのことを 見つめて
僕は書きたい
どんな詩を書きたいですか
あなたは
生きる・老いる①
生きる・老いる②
生きる・老いる③
生きる・老いる④
生きる・老いる⑤
2022年に詩集を発行いたしました。サポートいただいた方には贈呈します