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脳内ストレイシープ 2nd。


タクシー中で安堵感はなく

ギザギザの感情が支配して

悪い方でテンションが高く

落ち着かなかった。

誰かに話して

この感情を分散したかった。

家に到着しドアを開けたら

彼氏が玄関まで迎えに来てくれた。

私は荷物も置かず一部始終を話した。

さっき駅でタクシーを待ってる時に

男の人が殴られたのを見たの、

タクシー待ちの列でタバコを吸ってる人がいて

男の人がその人を注意したら、

注意された人が怒ってね

それで

注意した人を殴ったの、

私、怖くて何も出来なかった。

彼氏は答えた。

「帰ってくる時間、

言ってた時間より15分も遅いけど?」

タクシー待ってた。

「タクシー待つ時間も考えての帰ってくる時間じゃない?」

でもケンカがあってね…

「その話今関係なくない?

連絡できたよね?」

…ごめん。ごめんなさい。

私の耳には

人が殴られる音が

聞こえている。

私はどうすれば良かったのだろう。

私の鼓膜から

人の殴られる音が

染み付いて離れない。






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