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あらいぐま🦝。

 サンフランシスコに引っ越して驚いたことは、自然が近いこと。暑くもなく寒くもなく、一年通してずっと涼しくて晴れた日が多い。なので植物の勢いが日本とまるで違う。そして緑が多いとそこに住んだり隠れたりできる動物も多いと言うこと。

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 これらは私か夫が日常に見たことのある動物。流石にバッファローは公園の柵の外からですが。

 その中で話したいのは あらいぐまについて。あらいぐまは普通に道で遭ったりします。木の上だったり、茂みだったり。日本人だったら、アニメのラスカルの印象が強くて、ちょっと嬉しかったりするんじゃないかな。木の上にいる野良あらいぐまを初めて見つけた私は大興奮!嬉しくて、買ったばかりの葡萄を手渡したりした。これを学校で話したら、先生を始め、みんなから大攻撃。ここ、サンフランシスコではあらいぐまは害獣だという。ゴミ箱を荒らしたりするらしい。

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 話がちょっと逸れますが、ラスカルは明らかにレッサーパンダのルックスなのにあらいぐまとされている。これが日本人をあらいぐま好きにした大きな理由だと思う。

 先日、ズーム授業の際、ある先生から相談を受けた。先生の家の庭に、猫のご飯を狙いにちょくちょくあらいぐまが現れるようになったと。害獣という認識もあったし、最初は箒で追い返していたと。ある時、網戸越しに見ていたら、猫のご飯を横取りするとき、あらいぐまは直に口をつけないで、ちっこい手で一個一個、口に運んでいたそう。その仕草の可愛さに先生は心を絆され、さらに痩せていて、弱っていそうな様に同情。そしてそのあらいぐまには片方の目がなかった。 

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 それから先生は2つのご飯の器を庭に用意するようにしたと言った。

 その先生はトルコ出身で親日家、結構なお年。40年前日本に住んでいたこともあると言う。先日 私にそのあらいぐまの話をして、相談に乗ってくれと言ってきた。あらいぐまに名前をつけたいと言う。『昔見た 片目で日本の古いキャラクターの名前をあげたい』と。

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 さあ、困った、片目だとニャロメしか思い浮かばず、だけどよく考えたら、あれはウインクだ、先生にニャロメを見せたけど『猫ではない、クールな男性だ』さらに『tan tan,,ge?』と記憶のかけらを言ってくれたので私は正解を得れた。

丹下のおっさんだ。

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 丹下は取っておっさんで良いんじゃないかと。二人で『Ossan Ossan! 』『ラクーンの Ossan! 』と呼びながら喜んだ。

 そして今日、その先生は病欠で、代わりの先生が私に質問してきた『あらいぐまの名前をつけたんだって?彼女喜んでたよ、まみが助けてくれたって。サムライって日本では Ossan!って呼ばれてるの?』

間違いました、私。

悟りました、この瞬間。

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・・・・・・左膳だったんだな、この場合。


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