見出し画像

地元を離れるときが来た

今、私の部屋にはダンボールが沢山ある。
いずれもまだ組み立ててはおらず、これから荷詰めの作業に入る。

現在29歳。
私はついに、これまで一度も離れていなかった地元を離れることになった。
ちょうど4年前、一人暮らしを始めた時も、別の地域に住むという選択肢はなかった。
とにかく私はこの場所が好きだ。

でも、いつだって別れは突然やってくる。
今回は結婚。
婚活の末、結婚することとなった私は、お相手の実家の近くに転居することになった。
やはり、女性側の親の近くに住むのが良いのではないかと周りは口を揃えて言う。
私は、ギリギリまで地元付近に住みたいと言った。でも、最終的には折れるしかなかった。長い目で見たら、お相手の実家近くに住むのが良いのだろう。今後の2人で歩む人生は、私の地元への愛着だけで進めていい話ではない。

今の住所はとにかく静かな駅が最寄りで、周辺には申し訳程度のスーパーやドラッグストアしかない。他は物音ひとつしない閑静な住宅街。
私の実家もそんなところだ。
とにかく私はこういう雰囲気が気に入っている。

転居先は2つ隣の県になる。通勤時間は少し長くなる程度で、別に実家にも電車で2時間あれば帰れる。
でも、この転居は大きな決断だ。これまでこの地を離れたことがないのだから。

最近、最寄り駅に向かうだけでも涙が出そうになることがある。
普段生活してる時は気付いていなかったが、最高の場所だった。求めていた幸せは、実はもう手にしていたんだと思った。

一人暮らしを終える件については、次の投稿で述べていきたい。

転居先は、繁華街。
そこから20分ほど歩いたところにある、申し訳程度の住宅地。
最寄り駅には多くの商店が並ぶ。
これまでの環境とは180度変わってくる。
果たして私に耐えられるのかという不安もある。
もし耐えられなければ...戻ってくるしかないか。

通っている路線も、周辺の土地も、何もかもが分からない。そんなところに私はこれから行く。
地元に別れを告げ、次の人生のステージに進む。

一人暮らしを始めた時は、自分一人で住む場所を選べたこともあり、知っている場所に決めた。期待9割不安1割だった。
今は不安10割だ。それ以外の感情は湧いてこない。

でも、いつまでも一人でいる生活では嫌だと考えて婚活をしたんだ。もちろん、当時は地元を離れるなんて1ミリも考えていなかったが。

住めば都。
最初は嫌でも、慣れればそこが一番居心地が良くなるかもしれない。

地元には、ただただありがとうと伝えたい。
これまで育ててくれて、ありがとう。
またいつか、戻ってこれたらいいな。

引越しまであと一週間は切っている。
仕事も忙しいし、もう特に何も考えることなく転居当日を迎え、この住居を離れるのだろう。
感傷に浸って地元の巡回なんかはしている余裕はない。
しっかりと荷物をまとめて、引越し業者を迎えよう。

この記事が参加している募集

今こんな気分

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?