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愛がなんだ

僕)愛がなんだ。なんだというのだ。誰それが考えた 誰かが誰かを思うことがなんだというのだ。愛というやつに振り回されて人生を過ごしていいのか。

ボク)愛は素晴らしい。誰かが誰かを心から想い、焦がれ目を潤ませる。幸せなんだと噛み締め、今この瞬間に溺れる。愛は、愛はこの世の至上の感情だ。

僕)誰かが誰に恋をしようが、誰かが別の人を好きになろうが、全くどうでもいい。自分は自分の為だけに生きる。周りの人は一切合切関係ない。自分の人生は自分で切り開く。

ボク)ああ、愛しき人よ。ボクの大好きな人よ。産まれてきてくれてありがとう。ボクと出会ってくれて、ボクのことを愛してくれてありがとう。君の親、祖父母、先祖代々の方々へ、貴方を産んでくれてありがとう。

僕)今生きているのは自分のおかげだ。確かに18になるまで親元で養ってもらった。ご飯も1日2食与えてもらったし、高校まで行かせてもらった事は感謝してる。だが、それだけだ。今自分が生きれているのは自分が働いて銭稼いで飲み食いして、屋根のあるところで寝れているからだ。

ボク)今まで生きてこれたのは親が育ててくれたからだ。赤子の時はおっぱいを与えてくれて、泣きじゃくったらあやしてくれて、手塩にかけてボクを育ててくれたから今のボクがある。ありがとう。お母さんお父さん。そしておじいちゃんおばあちゃん、ボクのお父さんとお母さんを産んでくれてありがとう。



僕)おい、お前。なんでそこまで周りに感謝する。お前はお前だろう。誰でもないお前だろう。周りのおかげでお前は存在しているのか?違うだろう。自分は自分だろう。

ボク)お前って呼ぶのやめてもらっていいかな。あと、ボクは周りに助けられて生きてるよ。食べ物ひとつにしたって、野菜を作ってくれる農家さんがいて、お米を作ってくれる人がいて、調理してくれる人がいて、スーパーで物を販売してくれる人がいて、その全ての人が自分の仕事をこなしてくれたから今ボクはご飯が食べれているのであって、その中の誰か1人がやーめたってしたらボクはご飯を食べれないんだよ。この世は助け合いで成り立っている。だから、ボクは周りの人に感謝するんだよ。

僕)え、じゃあなんて呼んだらいいんだ。貴方でいいか?貴方の考え方には全く共感できない。誰もかしこも自分が生きていくために自分の仕事をしているのだろう。貴方だってそうだ。賃金をもらって自分が生活するために働いているのだろう。自分のために働く事は当たり前だと僕は思うが、君は違うんだな?

ボク)全く違わないとは言わないが、全て共感はし難いな。あと、「ボク」と呼んでくれ。そういう名前なんだ。君の″誰しも自分のために働いているから感謝する必要がない″という考え方を君がするのは別にいい。だけどボクは思うんだ。物事一つひとつに心を馳せて感謝することは自分を豊かにすることに繋がると思うんだ。

僕)しゃらくせぇ考え方だな。感謝感謝って馬鹿の一つ覚えみたいに。ネットの見過ぎかそれとも宗教か!?あ??お前みたいなやつ見てると反吐が出るぜ。

ボク)別に構わない。君がそう思うのならそうなのだろう。別に君に共感して欲しくもなければ理解されようとも思わない。ボクにはボクの考え方があり、君には君の考え方がある。ただそれだけだ。あと、お前と言われるのはトラウマがあるのでやめてもらいたい。

僕)…なんでお前はそこまで自分を貫けるんだ?周りの目を気にしないのか?

ボク)周りの目を気にしていたらこんなこと言うはずないだろう。それくらいは分かれ。ボクはボクの熱量のまま君と対峙するだけだ。周りから評価されようとも思わなければリアクションなんかも求めない。ボクのやりたいようにやり、生きたいように生きる。

僕)そうか。僕と君は全く違う人間だということが分かった。これからも互いに距離をとって生きていこう。

ボク)… 君は本当にそんな事が可能だと思っているのか?ボクは君であり君はボクなんだ。ひとつになることさえあれ、ボクと君が切り離される事は永劫叶わない。


僕)ひとつになるのはいつだ。


ボク)死ぬ時だよ。分かってるだろう。



僕)そうだよな。



ボク)君が悲しむと、ボクの心には雨が降る。雨はボクのいる街を侵食する。足下が暗くなっていき次第に水溜りになる。酷い時には家屋や建物までも丸ごと呑み込んで沈んでしまう。ボクは辛い。この場所が涙の雨に沈み、この場所を維持できなくなってしまう時が1番辛い。君が少しでも晴れやかに、少しでも和やかに過ごしてくれる事をボクは切に願っている。

僕)分かった。どうやら君を大切にする事は僕自身を大切にすることに繋がるようだ。今まで君を傷つけて疎外することで僕は平穏を保ってきた。その方が楽だからな。だけど、変わるよ。もう君自身に悲しい気持ちはさせないし、辛い思いもさせたくない。僕は君であり君は僕だから。


ボク)分かってくれたらいいんだ。たまにはこっちの街にも来てくれよ。歓迎するよ。

僕)なかなかそっちに行ける時は少ないけど時間があって気が向いたら立ち寄るよ。


ボク)何かあったら直ぐに連絡をくれ。ボクは君の全てだ。頼んだぞ。

僕)ありがとう。

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