大悟の生姜物語 〜3章:ヨーロッパ リトアニア編〜(Daigo's Ginger story 3rd @Lithuania in Europe
【リトアニアでの生活と栽培テスト】
Labas:)
東京→高知と渡り、ついに目的地リトアニアへ。
リトアニアでは、ご縁を頂き日本料理店で働けることになりました。
そして農家さんのご縁も頂き、平日は首都のお店で働きつつ休みの日に農家さんで生姜の現地栽培のテストを行うことに。
欧州の気候は初めてのため、
どのタイミングが適切か調べるため2~3週間間隔で植え付けたり、土質が異なる場所で植えたり、路地&ハウスで試したり、簡易ポット栽培してから移植したりと諸々試しました。
結果は…
谷中生姜レベルの小さめの新生姜が!
ですが、実際に農業ベースで進めるにはこの4~5倍の大きさが必要。
そしてこの成長は約2倍程度で種生姜自らの栄養分に頼っているような印象…
正直、土質と気温の両方ともにかなり課題があると実感する結果でした。
ただ、生姜と並行して植えていたサツマイモは
ハウス栽培ですが、日本のサツマイモの大きさに負けないくらい立派なサイズに育ちました!味も遜色なく、農家の方は「ケーキみたいだ…」と甘さとホクホク感に驚いていました。
痩せた土地でも育ちやすいサツマイモには適した環境だったみたいです。
生姜は厳しいですが、サツマイモはなんとか育ちそうなのを肌感覚で知ることが出来ました。
【現実との葛藤】
まずなぜ、欧州で生姜栽培を試そうとしたか?
実は生姜は中世から欧州で栽培を何度も試みているそうです。でも、寒すぎて痩せた土が多く、上手くいきませんでした。
ですが、近年の稀に見る"地球温暖化"で日本でも米の生産が北海道で可能になるなど、世界中で環境の変化が起こっている今なら欧州でも栽培可能ではないか?というのが僕の予測でした。
しかし、中世より確実に暖かくなってはいるものの、まだ生姜が十分成長するまでの暖かい期間は足りない印象でした。
土についても自分の知識不足もあり、まだまだ勉強スべき余地があることを痛感しました。
去年この結果を得た当初、
「初年度なんだから当たり前だ」と思う反面、
「この先どうすれば栽培できるんだ…」と、"手段"であるはずの現地栽培がなぜか重荷になり、寒く暗い冬の時期に考え込んでいるうちに鬱気味にもなってしまいました…
「現地栽培が可能になるまで3年以上、いや10年以上かかるのでは?」と思い悩み、それまで目的の「美味しい生姜で笑顔にする」ことは叶わないと考えてしまいました。
肌身で実感したまだまだ可能性の低い現地栽培へ今後も続けていくことへの不安が募るばかりでした。
でも、机上の空論で現地栽培はダメだと決めつけたくなかったのも事実です。
「条件が整うタイミングと噛み合えば、もしかしたら出来るかもしれない」そう一縷の望みを託して欧州まで来たのですから。
【本来の目的の再認識】
そんな悩んでいた冬のある日、
高知のある方から連絡が来ました。
「大悟の話を聞いた生姜組織の長が、来てほしいって」と。
その組織は欧州に生姜やカボチャを輸出している、高知の山奥にある開発公社でした。
生姜の魅力を伝えたくてリトアニアまで現地栽培しに行ってるアホがいるよと伝えてくださったんだと思います😂
"現地栽培でなく輸出による生姜の魅力発信"
その道が急に、しかしハッキリと見えてきました。
2023年は現地栽培に注力していましたが、2024年は現地での市場調査や生姜事業の可能性の定量化をメインの予定です。そして帰国し次第、高知へ戻り新たに進めていきます。
僕自身を振り返っても、
農業より商品開発の経験のほうが深く長く、今後は商品開発を活かして進むべきではないかと考えてもいます。今更かもですが、改めて気付かされることも多く、リトアニアへ来ることで今後の軸が固まりそうです。
現時点2024年3月25日ですが、ご報告させて頂きました。
この続きもまた書きますね。
今後ともよろしくお願いします。
IKI:)
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