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7インチ盤専門店雑記188「Beautiful Guitars」

フェアグランド・アトラクションのマーク・ネヴィンが2014年にリリースしたソロ・アルバムです。ジャケット・アートが素晴らしく美しいです。アナログレコードで欲しいと思い、探しましたけど、CDしかリリースされていないようです。

ウェールズ人らしく、かなり気難しい人のようですが、こういう人ほど仲良くなるとよい友人になれそうな気もします。フェアグラウンド・アトラクションがたった一枚のアルバムを残して解散してしまったのも、何となく理解はできるんです。その後未発表に終わったセカンドや川崎ライヴもリリースされましたが、この人たちに関係する音源は、私個人的にはお宝です。フェアグラウンド・アトラクションのヴォーカルだったエディ・リーダーのライヴも本当に心温まるものでした。クラブ・クアトロでちょうど柱の陰になってしまう位置にいた我々に身を乗り出して手を振ってくれたり、忘れられないライヴだったりします。その日の音源のライヴ盤も当然ながらお宝です。

さて、この辺の人たちの音源、配信サービスですべて聴けるわけではないことを最近知り、またまた驚いています。音楽ビジネスの難しさというのか、どういうスタンスで音楽と向き合うか、どう収入に繋げるかに限らず、生き方に近い部分でいろいろ考えさせられます。そういえばフェアグラウンド・アトラクションってストリート・ミュージシャンがファースト・アルバムで大ヒットした、そういう意味での有名な人たちでもありましたっけ…。

マーク・ネヴィンさん、SNSで繋がっているんですけど、実は彼の方から私をフォローしてきたんです。他にもポール・サイモンとか、先方からフォローしてきたミュージシャンが何人かおりまして、これも一つの広告手段かなどとも思いつつ、フォロー・バックして楽しく繋がらせていただいております。有名ミュージシャンのSNSをフォローして、プライヴェートに近い情報を目にするのも、案外面白いものです。

お店やラジオ番組などを持つようになって、以前以上に言葉には気をつけていますが、本来が本音ベースの人間です。ただ誰かを傷つけたりしないかという部分は不安がないわけではありません。先日も前職の同僚さんから、ラジオの語りで「90年代以降の音源を紹介するときにヒヤヒヤする」というようなことを言われまして、まあ「若い人たちに媚び売ってもしょうがない」などと言いながら好き嫌いをはっきり伝えてますからね。音楽の好みは千差万別ですし、思い入れのある曲をよく言われないと気分を害するのも理解はしています。自分の好みを強く打ち出している番組では、好きでないものには触れないというのが、可能な限りのリスペクトなのでしょうか。

一方で、凄く好きなのに、最近ラジオなどでは耳にしなくなったなというミュージシャンの曲は、極力ご紹介していきたいなという思いを一層強くしております。今でもたまにラジオでかかる90年代以降のアーティストは、私が紹介する必要を感じないという程度のはなしです。マーク・ネヴィンあたりの音源は、ラジオでも滅多にかからないので、可能ならかけたいと思いますけど、アナログで手に入らないものばかりなので、本当に残念です。実にアナログ向きの音源なんですけどねぇ…。




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