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FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 044:B面の名曲米国他編

さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第44回(2022年7月29日(金)20時~
(再放送:7月31日(日)19時~)
(どうも再放送対応も1回と数えるルールらしいので、44回目になります。よろしくです。)

清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。しかも可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます(最近はしゃべり過ぎていて実現してませんけどね)。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。…今回はノイズましましです。申し訳ありません。

今週のお題は「B面の名曲米国他編」です。A面より売れてしまったり人気が出てしまったB面曲を下剋上曲というらしいのですが、そういったものを中心に、B面の面白い使い方の事例などもご紹介していきます。

1曲目
「Sweet Emotion」Aerosmith (1975)

1枚目から4枚目のアルバムが同時にチャートインするという異常事態の中、3枚目「Toys In The Attic」からシングルカットされたのが何故かアルバムのタイトルチューン「闇夜のヘヴィ・ロック」でした。「ウォーク・ティス・ウェイ」は来日記念盤として再度シングルカットされるなどの騒ぎの中、1977年2月には初来日公演も実現しました。そこで、「闇夜のヘヴィ・ロック」のB面「スイート・エモーション」からスタートです。

2曲目
「Beth」Kiss (1976)

この時期新御三家みたいに言われたクイーン、キッス、エアロスミスですが、キッスもエアロスミスもアメリカでは人気が出るものの、イギリスでは全く人気がないという状態が続きます。キッスはライヴでは人気になるもののなかなかレコードが売れない中、「デトロイト・ロック・シティ」のB面に収録されたパワー・バラード「ベス」が人気になり、急遽AB面を入れ替えて再リリースすることになりました。また曲をかけた後、英米の人気の差に関して細かくご紹介しました。今回もしゃべくりまくりです。

3曲目
「South Bay Strut」The Doobie Brothers (1980)

常にアルバムの中で人気がある曲をシングルカットしてくる、実にまともなドゥ―ビー・ブラザーズですが、B面は意外な曲が多くなります。特にタイトルが惹かれるものが多く、B面さらにはアルバムにはもっと広い世界が広がっているということを知らしめる役割かと語っております。「ワン・ステップ・クローサー」のB面をかけました。

4曲目
「You’ve Lost That Lovin’ Feeling」Daryl Hall & John Oates (1980)

ホール&オーツに関しては面白いB面の使い方としてダリル・ホールの1987年のソロ・シングル「サムワン・ライク・ユー」をまずご紹介。A面が「ウィズ・ギター・ソロ」B面が「ウィズ・サックス・ソロ」なんです。かけた曲はライチャース・ブラザーズのカヴァー「ふられた気持ち」ですが、まずシングルで12位までいくヒットとなりますが、「キッス・オン・マイ・リスト」のB面に収録して、こちらは両A面みたいな売り方で1位獲得となりました。

5曲目
「Only The Good Die Young」Billy Joel (1977)

ビリー・ジョエルは英米日で人気曲が違ったため、ごちゃごちゃになってしまいました。ラジオでは細かく説明しておりますが、もういいよといった感じですかね。日本では、海外で5枚目のシングルだった「ストレンジャー」が「素顔のままで」に続くセカンド・シングルで大ヒットしましたから、余計にややこしいことになったんですけどね。ご紹介したのは「シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン」のB面「若死にするのは善人だけ」です。

6曲目
「Theme From The Last Waltz」The Band (1978)

賛否両論あったライヴ盤「ラスト・ワルツ」は3枚組LPで国内盤は5,700円しましたから、なかなか手がでませんでした。高山はギターの雑誌に楽譜が載っていたという理由で、「ブルースから逃れて」のシングルを購入しました。お目当てはB面の「ラスト・ワルツのテーマ」の方だったんですけどね。

7曲目
「Move Over」Janis Joplin (1971)

日本では大人気の「ジャニスの祈り」は、海外ではサード・シングルのB面曲でした。日本ではアメリカでナンバー・ワンになった「ミー・アンド・ボビー・マギー」をB面に収録してリリースされます。また面白いのが4チャンネル盤で、AB面が入れ替えてあるんです。さらには2チャンネルと4チャンネルで「ジャニスの祈り」のテイクが違うという面白いことをしてくれました。

8曲目
「Pocket Money」Carole King (1971)

キャロル・キングはレア・テイク等が出てこない人ですが、1971年の特大ヒット・アルバム「タペストリー」は71年72年と2年連続でアルバム・チャート1位となりますが、その尋常ではない事態の中71年12月にリリースされた次のアルバム「ミュージック」から唯一シングル・カットされたのが「スイート・シーズンズ」でした。そのB面曲がクセモノで、劇場未公開の映画「ポケット・マネー」の主題歌なんです。ポール・ニューマン主演、リー・マーヴィンとかも出ているんですけどね。

9曲目
「Pocket Calculator」Kraftwerk (1981)

「米国他編」の「他」ドイツのクラフトワークです。B面ヒットの「ザ・モデル」はあえてかけず、独英仏日の4言語ヴァージョンが存在し、各国でA面B面の言語が違うかたちでリリースされた「電卓」をご紹介しました。イタリア語ヴァージョンはテレビ番組が関係しているらしい非公式ヴァージョンなんだそうです。面白い使い方の事例としてご紹介し、ラジオでは日本語ヴァージョンをかけました。

10曲目
「学生街の喫茶店」ガロ (1972)

「他」の2曲目、日本です。「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」や「スイート・メモリーズ」のような有名B面曲もありますが、最大の下剋上曲7週連続ナンバー・ワンになった大ヒット曲「学生街の喫茶店」をご紹介。如何せん地元の方ですので…。

11曲目
「White Rhythm & Blues」Linda Ronstadt (1978)

元カレの曲をB面にいれたりする歌姫は残酷です。J.D.サウザー作のこの曲も名曲ですけどね…。

12曲目
「Pink Cadillac」Bruce Springsteen (1984)

80年代のB面は全てアルバム未収録という多作なブルース・スプリングスティーンは、B面の名曲特集に登場させないわけにはいきません。何故か1984年にモノラル音源でB面に収録された「ピンク・キャデラック」は、ナタリー・コール、アレサ・フランクリン、ベット・ミドラーあたりがカヴァーしている名曲です。

13曲目
「Delta Lady」Leon Russell (1970)

ラストはレオン・ラッセルです。ファンの要望からシングル・カットされた「ア・ソング・フォー・ユー」のB面は「デルタ・レディ」でした。両A面と言ってもいいようなカップリングですが、あまり売れてはおりません。アルバムが売れてから時間が経ってリリースされたシングル盤ですからね…。

次回はアラン・パーソンズ・プロジェクト特集です。お楽しみに。
番組へのご意見やお便りをお待ちしております。
voice@fm840.jp

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