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7インチ盤専門店雑記193「ギター好きではありますが…」

ジョー・ジャクソンの「ステッピン・アウト」、1982年のヒット曲ですが、これホント、好きでした。今でも時々聴きます。アルバムもシングルも常に手元にあります。個人的にはかなり上位に扱う曲です。…ただねぇ、面白いもので、これが毎日じゃないんです。マイ・ベスト100なんか考えることは音楽好きにとって楽しい作業ですが、この曲、わたくし的には日によって、Top10に入ることもあれば、100にはいらないこともあるんです。言い換えれば、定番の100曲というわけには行かないのかもしれませんが、でも妙に好きなんです。

思い当たることが一つあって、私はやはりギターが好きなんです。それもエレキ、しかもレス・ポールあたりの音。ジョー・ジャクソンはピアノ弾きですから、気分で扱いが異なってしまう原因はその辺なのかと思います。いくつかあるんです。… ↓ このあたり。

もう時期的にはジャズも少しは聴き始めていたころでして、ギターに対する拘りが薄れていた80年代、それほどシンセ・ポップがいいとは思いませんでしたが、時代はこっちに流れているんだなぁと思わされてしまいました。ちなみに「ベティ・デイビスの瞳」も「アイ・ウォナ・ノウ」も大好きな曲なんですけどね。フォリナーなんて特にミック・ジョーンズのギターが聴きたくて買うバンドでしたから、この曲には困惑させられましたけどねぇ…。

一方で、ヴァン・ヘイレンは「よくぞやってくれました」といったところでしたね。まあ、あそこまでシンセを使う必要があったのかどうかは分かりませんが、結果的に大ヒットしたのですから、よかったんでしょう。終盤にギターが出てくるじゃないですか。あの感じがまたギター愛を感じてしまうんですよねぇ。

ちなみに、ジョー・ジャクソンって、ソニー・ロリンズのジャケのオマージュがあったり、「ステッピン・アウト」が収録されているアルバム「ナイト・アンド・デイ」はコール・ポーターへのトリビュートだと言われているわけで、ジャズへの憧憬を抱えながらもポップにやっているわけで、そういうった部分が凄く好きだったりもするんです。だからギターが聴きたい気分か否かで扱いは違ってしまうというだけなんでしょうけどね。

結局私は浅く広く聴くもので、こういったジョー・ジャクソンのような音楽は可能性に満ちた、嬉しいものなんでしょう。今日あたりは、Top5に入れてもいいくらいに「この曲、やっぱり好きだなぁ」という気分なんです。


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