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FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 006:真面目な人たち

さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-
第6回(2021年11月5日(金)20時~
(再放送:11月7(日)19時~)

清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。
全曲アナログ・レコードでお届けします。しかも可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。

今週のお題は「真面目な人たち」、ジャクソン・ブラウンやリトル・スティーヴンあたりを中心に、本来は真面目というよりは、メッセージ性の濃い曲を作る人たちの特集です。7インチ・シングル中心でお届けしました。

番組冒頭では、1986年12月21日に神宮球場で開催された「JAPAN AID 1st ★★★HURRICANE IRENE★★★」という国連平和年事務局公認のイベントをご紹介し、とりわけ存在感のあったジャクソン・ブラウンとリトル・スティーヴンを紹介します。他にもルー・リードやピーター・ガブリエル、ハワード・ジョーンズなどが出演していたのですが、とにかく恐ろしく寒い中での野外ライヴ、記憶に強く刷り込まれております。

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1曲目
「真夜中の疾走 Out Of The Darkness」リトル・スティーヴン Little Steven (1984)

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この盤がそもそもレアだとは思いますが、売れた曲というわけではなく、あまりに「まんまスプリングスティーン」な歌い方に笑いが出るほどなのですが、彼の方がブルース・スプリングスティーンをプロデュースしているわけでして、果たしてどちらがオリジナルなのやらというところです。Eストリート・バンドのリーダー的存在でもあり、まあ肝の座った目をしています。いかにもな80sサウンドとともにお楽しみいただけたらと思います。

2曲目
「シェイプ・オブ・ア・ハート In The Shape Of A Heart」ジャクソン・ブラウン Jackson Browne (1986)

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これもそれなりにレアなシングル盤ですが、しかも見本盤で有り難いことに発売日が記されており、イベントとの前後関係とかがわかるというわけです。甘酸っぱい青春を歌わせたら当代随一のジャクソン・ブラウンですが、これも名曲の一つです。

3曲目
「明日を夢みて I Am A Patriot」リトル・スティーヴン Little Steven (1984)

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こちらはアルバム「ヴォイス・オブ・アメリカ Voice Of America」からご紹介しました。これ、かなりの名盤です。私は非常に高く評しております。一時期ハマって聴きまくりました。その結果のJapan Aid 1stの激盛り上がりです。まあレーザーディスクに映っておりますが、みんなずーっと飛び跳ねています。…寒かったんです、とにかく。

4曲目
「ヴォイス・オブ・アメリカ Voice Of America」ジャクソン・ブラウン Jackson Browne (1986)

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「シェイプ・オブ・ア・ハート」の裏面ですが、これがLP未収録でして、この時期からライヴで「アイム・ア・パトリオット」を演るようになるので、まあいろいろ調べたくもなったわけです。あまりシャウトが似合う人ではありませんから、この曲の居場所のなさというのも理解はできます。結局その辺が語りたかったわけですけどね。

5曲目
「凍てつく十番街 10th Avenue Freeze-Out」ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen (1976)

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大名盤「明日なき暴走 Born To Run」からご紹介、冒頭「サンダー・ロード」に続いて2曲目に出てくる大好きな曲です。ちなみにこの曲のシングル盤の取引相場は1万円超ですので、LPでご勘弁を。スプリングスティーンの場合、ボスもいいですが、取り巻きが本当に素晴らしくて、ビッグ・マンと呼ばれたサックス奏者、クレランス・クレモンズも大好きなんです。

6曲目
「フレンド・オブ・マイン You’re A Friend Of Mine」クレランス・クレモンズ&ジャクソン・ブラウン (1985)

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ここらの人間関係が面白くてご紹介しました。何気にヒットした曲ですが、どうも忘れ去られているようで、ラジオなどでは滅多にかかりません。

7曲目
「サン・シティ Sun City」AUAA Artists United Against Apartheid (1985)

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リトル・スティーヴンが中心になって南アフリカのアパルトヘイト政策に反対する声を上げたアーティスト連合です。バンドエイドやUSAフォー・アフリカのスタイルを踏襲したわけですが、MTVではヘヴィーローテーションで流れていました。ラジオでの反響がイマイチだったということで、中ヒットどまりでしたけどね。マイルス・デイヴィス、パット・ベネター、ボノ、ホール&オーツ、ボブ・ディラン、ルー・リード、ピート・タウンゼント、リンゴ・スター、ボニー・レイット…、そうそうたるメンツです。

8曲目
「オーディナリー・ラヴ Ordinary Love」U2 (2013)

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映画「Mandela : Long Walk To Freedom」のサントラからのシングルです。これは10インチ盤でリリースされたものを使いました。U2のボノも環境問題・人権問題に関する発言の多い人ですが、ここに極まれりな一曲ですね。時間が足りなければカットして、U2は別の機会に特集しようかと思ったりもしましたが、結局足りてしまいましたのでかけました。ちょっと他の80sナンバーから浮いていたかもしれません。

9曲目
「ビコ Biko」ピーター・ゲイブリエル Peter Gabriel (1980)

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エンディングですが、黒人民主活動家スティーヴ・ビコを歌ったピーター・ゲイブリエルの名曲です。リトル・スティーヴンはこの曲を聴いて「サン・シティ」を着想したとか。音楽のパワーを感じさせる一曲ですが、長いのでラジオでかかることも滅多にないのでせっかくですからお時間の許す限りということで選びました。

次回は映画「小名木川物語」の製作者であり、ローカル・ペーパー「深川福々」の発行人でもある東海明子さんをゲストにお迎えし、音楽談義に花を咲かせます。高山は勝手に「川ソングス」特集で行きます。お楽しみに。

番組へのご意見やお便りをください。
voice@fm840.jp

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