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7インチ盤専門店雑記057「Django Reinhardt Vol.3」

「Django Reinhardt Vol.3」Django Reinhardt (1955)

ジャンゴ・ラインハルトの7インチ盤、当然ながらすべてお宝です。当時もので状態も良ければ文句無しのお宝です。しかも「Minor Swing」などの人気曲も収録されています。さあ、どうしましょ…。

こういう7インチ・レコードが主要メディアとして主役級の時代に売られたであろう盤が2022年にもなって、結構な状態で存在し、しかもいい音で鳴るわけです。そういうことが嬉しいというのもありますし、録音された時点での主要メディアで鳴らしたらどんな音かということを想定して、アーティストは録音しているわけですよね。デジタルのクリアな音ではなく、やはりサーフェスノイズは少しはのっかるであろう音、最近の録音とくらべ、高音はそれほど伸びないとしても、中低音が何とも言えず豊かで、柔らかい音。

ただこの録音は1937年か38年だと思いますから、SP盤の時代ですね。ですから7インチ盤ですら、新しい音だったりします。それでも亡くなった1953年から2年後のリリース、当然ながら時代の音としてはかなり近いものです。そういう音で再生して聴くことが、やはりアーティストに対しての敬意かと考えたりします。まあ、何だかんだ言ったところで、古いもの好きですから、レーベルのデザインなんぞでカワイイなあというだけでも大満足の一枚です。

さて、ジャンゴ・ラインハルトの音ですが、まあ当然ながらフランス録音、同時代のナット・キング・コールやベニー・グッドマンあたりの米国勢と聴き比べるとまた独特の鳴りだったりします。何ともうしましょうか、さらに一段とレンジが狭く、アンティーク・ラジオで鳴らしたような音とでも申しましょうかね。いい味出してます。 ↓ この動画の音質は、レコードと比べると、少々クリア過ぎるかもしれません。


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