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7インチ盤専門店雑記023「セブン・オクロック」

「セブン・オクロック 7 O'Clock」ザ・クワイアボーイズ The Quireboys (1990)

まあ、時代錯誤と申しましょうか、「また随分古臭いスタイルの連中が出てきたな」という驚きとともに、大喜びしました。この曲、好きでしたねぇ。それこそフェイセズあたりを想起させるロックンロールが90年代の幕開けとともに聴けたわけですから、「まじか?売れるか?」とニコニコ、興味津々といった観察眼で見ておりました。それなりに話題にもなり、ラジオでもよくかかっていたと思います。東芝EMIの担当者さん、頑張ったんでしょうね。

この時期の東芝EMIは統一フォーマットで見本盤を作られていたようで、まあ90年代初頭の、もう国内盤7インチ・シングルは絶滅した時期の音源が見本盤とはいえ存在するわけで、結構有り難いものなんです。ただねぇ、デザインはみんな一緒ですから、面白くはありません。よほど興味のあるアーティストや好きな曲のものでもない限り買いませんやね…。それでも数枚ありますけどね。

見本盤というものが普通に流通していることの良し悪しは言えた立場ではありませんが、音質はいいし、レアだし、コレクター的視点からは有り難いものです。でもね、あまり高いお値段で売られていると、「コノヤロー」といった気分にもなりますから、やはりよほど好きな曲でないとね…。

ヴォーカルのスパイクことジョナサン・グレイと、ギターのガイ・ベイリーを中心としたバンドですが、創設時のベーシスト、ナイジェル・モグはUFOのフィル・モグの甥ということです。ロンドンで結成されていますが、スパイクの故郷、ニュー・カッスルの色が濃い…とか言われても、日本人には分かりませんね。デフ・レパードのジョー・エリオットと一緒にモット・ザ・フープルのカヴァーをやってみたり、といったあたりで音の好みが知れます。当然ながら、大好きです。


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