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備忘録的サブカル近現代史考 014:あたりきしゃりき…

「無駄口きくんじゃない」と叱られたヤツですが、こればかりは分類してもしょうがないみたいです。個人レベルで変えて言っていたものもあるようで、基本形や定型があるわけではありません。でもこういうものこそ、カルチャーでも習慣でもなくて、日常の記憶に埋もれている習俗のようなものなのでしょう。自分が最も拘っている部分です。

極々一般的なものは「あたりき、しゃりき、車引き」と言ったのではと思います。もちろん当たり前という意味の時に使います。ところが先日、ご近所の指物師のFさんに教えていただいたのですが、「あたりき、しゃりき、車引き、ブリキにたぬきに蓄音器」と言っていたとおっしゃいます。…この時点で、他にもいくらでも事例が出てきそうだと思ってしまったんですけどね。別の言い方をしていたという方、ぜひコメントでお知らせください。

その一方で、ウェブにある情報では、「お他力、しゃりき、車引き」という言葉もあるようなんです。昔の子供は「何でも自分でやりなさい」という躾をされていたところ、親が他力にあずかった、つまり誰かに助けられたり、手伝ってもらったりしていることを冷やかす言葉のようなんです。ごもっともと言いたくなる言葉ですが、残念ながら自分の周りでこの言葉を使っているのを聞いたことがありません。

まあ、サブカル近現代史の研究的には「当たり前田のクラッカー」の方なんですよね~。要は「てなもんや三度笠」ですね。「あっしゃ泉州は信太の生まれ、あんかけの時次郎。義理にゃ強いが人情にゃ弱い、男の中の男一匹…」と口上を述べたところで邪魔が入り、ケリをつけたところで「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー」とキメるわけですね。流行語を生んだ番組としても記憶に残るものです。「ひっじょーにキビシー!」とか「許してチョーダイ!」とかありました。藤田まことさんはそれほどでもありませんでしたが、財津一郎さんが好きでした。

子供が言っていた無駄口を集めてみたいとは思いますが、こういうのは個人がいくら頑張っても無理なんですよね…。

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