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FM84.0MHz Radio City presents "Saramawashi.com -The Vinyl Paradise" 015:新年リクエスト特集

さらまわしどっとこむ -The Vinyl Paradise-

第15回(2022年1月7日(金)20時~

(再放送:1月9日(日)19時~)

清澄白河にあるカフェGINGER.TOKYOのオーナー高山聡(あきら)がお届けする音楽番組です。

全曲アナログ・レコードでお届けします。しかも可能な限り7インチ盤で、しかもフルレングスでかけます。
サーフェスノイズにまみれた1時間、ぜひご一緒に。

今週のお題は「リクエスト特集+1月が命日のアーティストのミニ特集」、新年早々ゆるーく始めたいと思います。7インチ・シングルは3曲、残りはLPでお届けしました。

1曲目
「New Years Day」U2 (1984)

リクエスト1曲目、まずは新年1曲目ですから、これでしょうね。ポーランドのソリダノスク(連帯)についての歌ですが、リリース日が1983年1月1日、同日ポーランドの戒厳令が解かれたことで、象徴的な曲となってしまいます。でもリリースと同時ですから、この曲の影響というわけではないんですけどね。

2曲目
「オハイオ Ohio」CSN&Y (1971)

そして2曲目、「なんちゃってせやろがいおばさん」からのリクエストです。実は昨秋の衆院選のころにいただいたリクエストなので、強烈なのがきましたね。オハイオ州立大学の事件(アメリカ国内で起きた天安門事件と同じような事件です)について解説した上で、少々政治的見解を述べさせていただきました。プロテスト・ソングの名作ですね。ニール・ヤングが事件のニュースを聞いてから1時間で書き上げ、その日のうちにメンバーが集まって曲が完成し、シングルは10日後に発売になります。この一連の行動の速さも解説させていただきました。

3曲目
「Hey, Hey, My, My (Into The Black)」ニール・ヤング Neil Young (1979)

リクエスト3曲目、「ニール・ヤングの「リヴィング・ウィズ・ウォー」または「ロッキン・イン・ザ・フリー・ワールド」をお願いします。」ということだったのですが、ブッシュ親子が大嫌いな高山はこのリクエストに応えてもよかったのですが、ここはあえて「ラスト・ネヴァー・スリープス」収録の「ヘイヘイマイマイ」にチェンジさせていただきました。音声からも機嫌の悪さが伝わってきますかね…。高山的新春大放談ですな。

4曲目
「ライフライン Lifeline (USA Mix)」スパンダー・バレエ Spandau Ballet (1983)

ディレクター小松氏が悶絶して嫌がる80年代ブリットポップ、しかも12インチ盤の冗長なエクステンデッド・エディション、USAミックスと命名しているあたりに何か理由があるのかも知れませんが、当時私はこのテイクが好きでカセットテープによくいれてカーステレオで聴いておりました。BGMネタを提供していたカフェでもよくかかっておりましたとさ。

5曲目
「悲しき初恋 I Think I Love You」パートリッジ・ファミリー The Partlidge Family (1972)

この時期ファミリー・グループがブームのようになっておりました。ジャクソン5、フィンガー5、オズモンド・ファミリー、デフランコ・ファミリー…、パートリッジ・ファミリーはテレビ番組でして、お父さんが亡くなって子供たちがファミリー・バンドを組んで家計を助けるという設定でした。番組内でも言ってますが、マネージャーのキンケードさんというオヤジが嫌いでねぇ。50年経っても忘れてないんだから、よほど嫌いだったんでしょうね。実は収録日当日になって急遽かけることになったリクエスト曲でして、店に7インチ盤があったから「よかったぁ!」となった一曲でした。別に好きな曲でもありませんが、ネタにはなるというか、普通以上に語れるから問題ないんですけど…。

6曲目
「ハートブレーカー Heartbreaker」グランド・ファンク・レイルロード Grand Funk Railroad (1970)

こちらもリクエストですが、まあ、本当ならライヴ盤からしっかりかけたい曲です。「孤独の叫び」とどっちかかけてというリクエストでしたが、「孤独の叫び」は33回転、9分越えのシングルですから、必然的にこちらというわけです。むちゃしますよね。

7曲目
「サマータイム・ブルース Summertime Blues」ラッシュ Rush (2004)

ここからは1月命日のアーティストを少しだけ集めてみました。まずは2020年1月7日にドラマーのニール・パートが亡くなっております。ラッシュの曲の歌詞を多く手掛けていた人でして、歌詞が哲学的なものから近未来への警鐘みたいな内容に変わっていくのは、彼の読書傾向がSF好きになってしまったことが原因という、嘘のような本当の話が好きなんです。愛する家族を立て続けに亡くし、バンド活動ができないほどになった時期もあったのですが、BMWのバイクで8万キロ走ってきて復活したという話も好きですね。晩年までBMWのバイクでふらっといなくなってしまう人だったらしいです。大好きなドラマーでした。残念です。

8曲目
「Boys Are Back In Town」シン・リジー Thin Lizzy (1983)

1986年1月4日に急死したフィル・ライノット率いるシン・リジーですね。よくないヘロインの注射が原因の敗血症で36歳の若さで他界しております。代表曲のライヴ・ヴァージョンです。

9曲目
「アラバマ・ソング Alabama Song」デヴィッド・ボウイ David Bowie (1979)

2016年の1月10日にデヴィッド・ボウイが亡くなり、その8日後にイーグルスのグレン・フライが亡くなります。その年から1月と言えば彼らの曲ばかり聴くことになるわけですが、ボウイは一曲かけておきますかということで、滅茶苦茶ひねくれた選曲でしょうが「アラバマ・ソング」です。1925年頃に、ブレヒトの詩にクルト・ヴァイルが曲をつけたのがオリジナルでして、クルト・ヴァイルの奥方、ロッテ・レーニャさんがオリジナルというあたり細かく解説しております。ドアーズのカヴァーも有名ですが、ニーナ・シモンやマリリン・マンソンもカヴァーしているのがいかにもな曲ですね。

10曲目
「ブギー・マン・リヴズ・イン・トーキョー Boogie Man Lives In Tokyo」古澤良治郎 (1979)

ラストは2011年1月12日に亡くなった日本を代表するジャズ・ドラマー古澤良治郎さんの「BLT」。リー・オスカー、渡辺香津美が参加しています。

ちなみにこの日の収録で、急遽パートリッジ・ファミリーをかけることになり、オミットされたのがラッシュの2曲目だったわけです。…残念さんでした。またの機会に!!

次回は暗渠マニアックス、髙山英男氏をゲストにお迎えし、音楽談義に花を咲かせます。高山聡は勝手に「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」特集で行きます。お楽しみに。

番組へのご意見やお便りをください。

voice@fm840.jp

よろしくお願いいたします。

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