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7インチ盤専門店雑記210「バジー・フェイトンのレア音源」

セッション・ギタリストと言われるバジー・フェイトンですが、フュージョンにとどまらず、ブルースやR&Bの方が本来やりたかったことのようですね。まあ、ロックぽい曲もいいものがありますし、何でもできる人ですね。とにかくカッティングの名手と言われる人です。実際に恐ろしくタイム感のいいギターを弾きます。

ラーセン・フェイトン・バンドの頃はライヴにも何回か行きました。間近で観た感動は今でも忘れません。数年後にはブルーノート東京でも観ましたが、このときはあまり調子がよくなかったのかなという気はしましたが、それでも十分に楽しめたように思います。どうしてもドラッグ禍で活動が安定しない人ということは伝わってきましたが、もっともっといいギターが聴きたいなあとは思いました。彼の音源は全部欲しいと思って、分かる限り集めて聴いたりもしましたが、だんだんと途方もない数のセッションをこなしていることが知れて、安定してないどころか、とても追いきれない音源の情報にビックリしたものでした。

何はともあれ、スティーヴィー・ワンダーの「トーキング・ブック」前後とか、リッキー・リー・ジョーンズあたりがベストと考えております。ニール・ラーセン名義のアルバムも結局はラーセン・フェイトン・バンドと何ら変わらないのですが、「ジャングル・フィーヴァー」は大好き、でも「ハイ・ギア」はイマイチ好きになれなかったなぁ…。まあ「ハイ・ギア」はニール・ラーセンのジャケット・センスというかセーターのガラにビックリで、中身云々じゃなかったりしますけどね。

それから、ブームが去ってしまった感は否めなかった87年の「スルー・エニー・ウィンドウ」は超名盤だと思っていますけどね。他にもデヴィッド・サンボーンやトム・スコットあたりでいいバッキングを聴かせておりますから、どうしてもフュージョン系となってしまいますよね。ビル・クエイトマンという人のアルバムでも彼の最高のギターが聴けます。

間もなく、ラジオで一度バジー・フェイトンの特集をやりたいなと考えておりまして、音源にあたっておりまして、懐かしいやら、「これもあったか」と驚いていたり…、最近はウィキの情報も充実してきましたから、見落としていた音源も意外にあって、嬉しい発見もいくつかありました。まあ、ドン・マクリーンやらジェニファー・ウォーンズあたりは元々好きで、特集をやるならレア音源として紹介したいなと考えておりました。

懐かしいのは、バニーズの鈴木義之さんという人とのコラボでしょうか。雑誌、新聞、ラジオ等各種メディアとタイアップした「演奏しているの誰だ?」みたいな企画があって、ニール・ラーセンとバジー・フェイトンがフィーチャーされていたんです。ヘッダー写真の7インチ盤も有線放送用見本盤とか書かれておりますが、結構出回っておりました。まあそんなイヴェントになってしまうほど、アイドル的とは言わないまでも、人気があったのは確かですね。…ただし、残念なことに、この音源、あまり面白くないんだよなぁ。ラジオでご紹介するほどのものでもないので、こういったところでご紹介するにとどめておきますかね…。


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