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7インチ盤専門店雑記159「サウザー・ヒルマン・フューレイ・バンド」

カントリー・ロック系のスーパー・バンドって言うんですかね。まあいいメンツが集まってつくったバンドです。名前を並べてしまうあたりのセンスはいかがなものかと言ったところですが、2枚のアルバムはどちらも大好きでした。テクニックひけらかしではない、普通に聴いていて心地よいギター・ロックが聴きたいときには最高です。テクニカルなレコードはヘタすると疲れますからね。とにかく個性的ではないものの、心地よいグッド・メロディ満載のいいバンドでした。

1974年のファーストと75年のセカンド「トラブル・イン・パラダイス」の2枚は、誰がリーダーというでもなし、民主的な匂いがしておりました。バッファロー・スプリングフィールド~ポコのリッチー・フューレイが自分としてはお気に入りでした。バーズやブリトーズのよさがまだ分からなかった中学生の頃は、クリス・ヒルマンはどーでもよかったです。…ゴメン。J.D.サウザーは、このバンドの時点ではソロ・ヒットは出てませんし、イーグルスやリンダ・ロンシュタットのソングライター的な扱われ方だったのではないでしょうか。

曲からしてみても、1枚目の冒頭を飾る「Fallin' In Love」はノリのよいギター・ロックで、「いいねぇ」という感想しか出てこないものです。これ、リッチー・フューレイの曲なんですよねぇ。もう一つ「The Flight Of The Dove」も彼の曲で、こちらも好きでした。ファーストにはもう一曲「Border Town」というドゥ―ビー・ライクで軽快なノリが好きな曲もありましたが、こちらはJ.D.サウザー作ですね。

セカンドのタイトル・チューン「Trouble In Paradise」もJ.D.サウザーでして、ブギ一歩手前のギター・リフがかえって個性を打ち消しているかもしれません。同じくセカンドに収録されている「For Someone I Love」と「On The Line」のバラード2曲がとにかく好きで、これはどちらもリッチー・フューレイの曲なんですよね。繊細というかいいテイストです。「For Someone I Love」はヴォーカル・スタートのアレンジもいいです。

「On The Line」のイントロのギターが弾いてみたくて、後々ギターを買ったときにやってみましたが、意外に上手く弾けなくて、驚いたものです。なんだかハード・ロックやプログレなんかと比べると凄く簡単に聞こえるんですけど、いざ弾いてみるといい感じには鳴らないんですよねぇ。

私だけの事情かどうかは知りようもありませんが、この辺の音楽って、時間に余裕があって、落ち着いているときでないと聴けないんですよね。先週はパッツパツに忙しくしていたものの、懸案事項が片っ端から片付いていったので、今週あたり、気分良くサウザー・ヒルマン・ヒューレイ・バンドあたりが聴けそうなんです。

タイプは違うかもしれませんけど、ブルース・ブラザース・バンドあたりも同じでしてね。忙しいときに聴くとイラッとしてしまうこともあるので、ヒマなときに聴くようにしています。ブルース・ブラザースのギターを弾いているスティーヴ・クロッパーあたりも、簡単に弾いているようで、真似すると結構難しいので、同類というか、その辺に原因があるのかもしれませんね。試してみましょうかね…。




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