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7インチ盤専門店雑記197「ブリアルはお好き?」

ブリアルはお好きですか?ポスト・ダブステップだの言われますが、他のどのアーティストとも同じカテゴリーに括れない音楽をやっているエレクトロニック系の人です。ビートメーカーではありません。

2006年にデビューして、2007年にセカンド「Untrue」をリリースし、一躍時代の寵児的に言われたものの、その後はEPしかリリースしてくれません。2021に久々長めの音源をリリースしてくれましたが、…これサード・アルバムというんですかね?アルバムとかEPとかいった盤で捉える概念ももう古いと言われる時代になってしまいましたから、ご本人にとってはどうでもいいのかも知れませんけどね。一応EPも全部アナログで揃えておりますんで、オジサンは盤括りで考えます。

毎度衝撃の問題作みたいに言われます。でも毎度、そうかなとも思いながら、「相変わらずワン・アンド・オンリーだな」という印象です。リズムがないとかチリチリ・ノイズがずっと続くと、「これ、アナログ盤で聴くべきものか?」という疑問も湧きますが、まあいいんです。とにかく没入感強めです。私はブリアルを支持します。この盤の帯的な解説にも書いてありますが、聴き続けていると、別世界に行ってしまいそうです。ちょいとヤバい音楽です。

何故か密林のジャングルでは高く売られているので、そういう場合はHMVで買うことが多いのですが、ヤツらは ↑ こういうダメージ盤を平気で送り付けてきますから嫌いです。本も含め、10%程度はいたんでいるものを送られているような気がします。返品やら交換とか面倒なことはしません。こういうところで書くだけです。

実に個人的な話ですが、2006年2007年頃というのは前職でシステム関連の部署におり、毎月160時間超の無給超過勤務をやっておりました。土日もほとんど出勤しておりまして、レコードを買いに行くことが難しくなり、ウェブで買えるようになったことが本当に有り難かったです。そんな頃は精神的にもまともなのか、半分壊れているのか分からないようなものですから、ブリアルあたりの音が妙に沁み入ってきまして、随分救われたような気分になっておりました。…まあ、ある種の現実逃避ですね。もういい悪いとか好き嫌いとかいったものさしとは無縁でして、「ブリアルは買う」といった感じですね。

はい、そのブリアルの新盤が出ました。今回密林はダウンロードしか見当たりません。しょうがないので、HMVで注文しました。今回は一応まともなブツでした。


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