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7インチ盤専門店雑記266「Roll Call」

ハンク・モブレーの「Roll  Call」ブルーノートの名盤です…ね。4058番、昔は猛烈なお値段で売られていたように記憶しております。オリジナル盤は今でも25万円とかいったお値段でオークションに出ていたりします。この盤のようにアタマに8が付く再発シリーズのLPも、まあいいお値段ですけどね。気おくれしたというか、あまりターンテーブルにのせたことがありません。「Soul Station」や「Dippin'」の方が、何倍も聴いています。

この盤をはじめとしたブルーノートの名盤群、時々は聴きます。ジャズ喫茶で愛された音源ということをどうしても意識しているからか、薄暗い空間で大音量で鳴っていることをイメージしてしまいます。ウチはレコ屋に本屋も内包したカフェめし屋ですから、カフェの中でも明るい方なんです。昼間は燦々と日光が入り込みますしね。ジャズ喫茶からはほど遠い環境です。

この空間でカジュアルに鳴っている「Roll Call」、1960年代のジャズ喫茶で鳴っていたものと同じに聴こえるものでしょうか。…多分違いますよね。まあ、そもそも何人のお客様がハンク・モブレーの「Roll Call」として聴いていらっしゃるんでしょうか?

一方で、他所のお店に入った瞬間にこれが鳴っていたとして、「お、ロール・コールだ」となりますかね…?前述の通り、あまり回数多く聴いてはおりません。瞬時に「ブルーノートかな?」と思う程度ですかね…。他の盤ならまだしも、この盤は判別できる自信はありません。

そんな盤を、いかにもECMといった趣きのパット・メセニーやマーク・アイシャ厶と並べて聴いておりましたら、「ちょいと古臭い音だけど、いい感じだな」程度に愛着が湧きましてね。ロリンズほど重くないモブレ―のサックスが妙に愛おしく感じてしまいました。モダン・ジャズ、もう少し聴かないと勿体ないなと思った次第です。


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