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7インチ盤専門店雑記072「8cm CD UA」

7インチ盤専門店 ⇒ シングル盤専門店というようなことを書いたら、やはり少しは反響がありました。洋楽邦楽問わず、90年代に音楽を好きだった人間はそれなりに思うところがあるでしょうよ。さすがに私の周辺には「えー、捨てちゃったよ」という人間はおりませんが、まあサブスク、配信の時代になって、場所をとるものですからねぇ、断捨離の対象にはなるでしょうよ。

でも、そもそも、シングル盤を買うというのは、そのアーティストのファンであるということを具体的に示したいからとる行動の代表例ですよね…。お好きな方は、どうせアルバムも買って聴くんでしょ。まあ、UAの「甘い運命」みたいにアルバム未収録シングルもあることにはありますけどね…。

ウチのお店の場合は、アルバムであれ、シングルであれ、好きなデザインの場合、ジャケット・フレームに入れて壁面に掲げてありますから、その辺の「見えるところに置いておきたい」的行動は理解します。まあ、煽っているかも…ですね。8cmCDの短冊なんか、見えるところに置いておくのに最適という気もしますけどねぇ…。

UAさん、好きでしたねぇ。「情熱」「リズム」「雲がちぎれる時」の3曲は特に好きでした。結局アルバム「11」ですね。加えて、この人の場合、12インチ・シングルもしっかりリリースしてくれましたから、いかにもアナログで聴きたい音のアーティストという自覚もおありなんでしょう。私も12インチ盤は当時かなり頑張って入手しましたよ。不思議なほどアナログ盤との親和性が高い音ですからね。

1990年代って、洋楽ももちろん聴いてましたけど、UAやチャラといった邦楽アーティストのクオリティがグッと上がってきて、へたすると洋楽よりも面白いかもと思っておりました。洋楽はどうしてもR&Bがメインストリームになってしまった時代ですから、ものを選んで聴くことになりました。邦楽は、バンドブームでヘタなのもいっぱい出てきましたけど、演奏のクオリティは無茶苦茶上がりましたし、様々なスタイルの素晴らしいアーティストがどんどん出てきたという印象です。とりわけUAとチャラは凄いなと言いたいわけなんです。

先日ラジオ番組で「1990年代のアナログ」という特集をやったんですけど、やはり普段とは違う反響がありまして、それなりにビックリしました。そして、90年代ももう懐かしいと言いながら聴く時代になってしまったということを、あらためて認識させられました。そうなんです。「邦楽もやってよ」という声もあるんです。でも当時頑張ってアナログ盤、12インチ・シングルを入手したのはUAとチャラだけですからねぇ…。まあサザンオールスターズもあることはありますけど、惰性で買っていたようなもので…。

今となっては、90年代にアナログ盤、しかも7インチ・シングルをしっかりリリースしてくれた、サザンと奥田民生さんには感謝感謝です。2020年代になって、アナログ・ブームとか言われていますけど、具体的に示せる材料があるのとないのとでは説得力が大違いなんです。UAさんもあるんですけどね、とにかくもの凄いお値段でしてね…。


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