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7インチ盤専門店雑記312「Super Session」

1968年のスーパー・セッションですが、何となく騙しの印象が拭えず、手放しで好きと言えない、ビミョーな盤です。

このタイトルなら3人で一緒にやっているものと思いますよね。でもこれ、SideAがブルームフィールドとクーパーのセッション、SideBがスティルスとクーパーのセッションなんですね。だからブルームフィールドとスティルスのギターのかけ合いとか応酬みたいな演奏を期待させといて、となってしまいます。…スーパーじゃないんだよなぁ。

まあ、裏ジャケにはちゃんと書いてあるんですよ。そのことを知っていたら買わないかと言われると、まあ買うでしょうけどね、騙しの印象は拭えませんよね…。でもまあスティーヴン・スティルスのこの時期の演奏、好きなんです。マイク・ブルームフィールドがいようがいまいが、この盤のSideB、やはりスーパー・セッションかもしれません。…この盤、一応、ビルボードのアルバム・チャートで22位までいっているんですよ。1968年当時、それなりに評価されたというのが、私個人的にはまた時代の空気感を知る上でも大事なんですけどね。

ちなみに御三方以外のバックを務めたのはベースがエレクトリック・フラッグのハーヴェイ・ブルックス、それからエレクトリック・フラッグのキーボードだったバリー・ゴールドバーグが遊びにきていて、ちょいとエレピを弾いています。ホーンはオーバーダブですね。ドラムスのエディ・ホーって誰ですかね?まあ大したことはやっていないので、無名のスタジオ・ミュージシャンなのかもしれませんが、スーパー・セッションというからには、有名どころの変名だったりするんですかね?…違うな、地味過ぎるな。

まあ、アル・クーパーが思いつきでマイク・ブルームフィールドに声をかけてカリフォルニアでセッションをやったんだけど、不眠症のブルームフィールドが途中でトンヅラこいて、電話で呼び出されたスティーヴン・スティルスが残りを手伝ったというあたりが真相らしいですけどね。…小遣い稼ぎにしてはよくできましたというヤツなんでしょうか。

ちなみに私が持っている盤、10年ほど経ってから発売された再発廉価盤ですが、78年に至ってこの裏ジャケ ↓ 、カネかけなさ過ぎやん。なんか演奏以外はすべてがイライラ度高めな盤ですが、放っておけないんだよなぁ、この辺の盤。

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