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7インチ盤専門店雑記103「お疲れ~」

砂町文化センターの「レコードの魅力」講座、今年度の第1回が無事終了しました。正直、無事かどうかは分かりません。でも受講生の皆さん、結構楽しめたという様子で帰って行かれました。見学にきたカミサンや文化センターの担当者さんの感想も、特別悪い話はなく、問題なかったと思いたい…、思いましょう。

いやあ~、疲れた!ラジオ番組3回分の収録よりも、遥かに疲れたかもしれません。今回は昨年度と違って、機材の持ち込みはなし、ターンテーブルも含めてお借りしましたので、運搬で疲れたわけではありません。7インチ盤オートチェンジャーなんかは持ち込みましたが、これは軽いですからね。

なにはともあれ、借り物のターンテーブルというものが、どれほど使いにくいかということです。使い勝手がまるで違うので、いちいち慎重になってしまいました。それから、セッティングの段階で、音決めが非常に難航してしまったんです。猛烈な反響音が渦巻く部屋で、最初の音出しで愕然としてしまいましたが、何とか聴ける程度に持っていきましたから、それだけで約1時間、猛烈に耳を研ぎ澄ましておりました。講座が始まる頃にはもうヘトヘト状態、…よくあることですな。

今回の内容は、まず自己紹介とレコードの歴史を20分ほど喋り、ルイ・アームストロングの「On The Sunny Side Of The Street」から音出しでした。どうもこれがいきなりドカンと大音量で出てしまい、かなり驚かれたようですが、気にせずそのまま続けちゃいました。へへ…。

そこで、昨日からちょっかい出ししてしまったジャズ・ベーシストの小林真人さんからご提供いただいた動画と、銀座でやっていらっしゃるイベントのチラシの説明などをしました。「カムカムエヴリバディ」効果は大きいようで、皆さんのリアクションが大きくて驚きました。小林さん、感謝、感謝です~。

さらにチャーリー・パーカー2曲、ナット・キング・コールとかけ、その後はレファレンス盤というものの説明です。ドナルド・フェイゲン、ノラ・ジョーンズ、パット・メセニーなどを聴きながらポイントを解説、最近の盤は気を付けろということで、良くない例として「グレーテスト・ショーマン」良い例として「ラ・ラ・ランド」をご紹介。…別に受講生を低音攻めにしたわけではありません。でも、不快な低音というものは確かにありますからね。

その後は歴史に戻り、プレスリー、ビートルズ、ストーンズ、あたりです。ただ普通でないのは、ここからサン・ハウスが出てきてしまうあたりでしょうかね。ゴスペルを何かとかも考えましたが、ブルースにしてしまいました。でもいい流れだったように思います。〆はアメリカン・ニュー・シネマまで到達して「イージー・ライダー」から「Born To Be Wild」でした。

次回は展示としては面白レコード各種、講座は前半ジャズ喫茶という文化、後半は70年代のシンガー・ソングライター、ハードロック、プログレという予定です。次回予告を兼ねてELP「展覧会の絵」を流してみましたが、終了後は質問攻めでした。皆さん、相当ご興味をお持ちですね。もの凄く熱心で驚かされます。

今回の展示はSP盤中心、オートチェンジャーは皆さん興味津々でした

終わってみれば、心地よい疲れとともに、自分も結構楽しめたなといったところです。初級~中級という話でしたが、当然上級者も紛れていらっしゃるとは思います。でも、さすがに7インチ盤のオートチェンジャーを間近に見て、V-Discの現物を手にとってみれば、上級者の方も楽しめたのではないでしょうか。質問レベルの落差に眩暈がしそうでしたが、皆さん、一様に楽しめたという表情でしたから一安心です。

何はともあれ、自分に「お疲れ~」


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