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COVID-19と我が家への影響(6):夫の体調不良

4月11日(土)

平日にドタバタと移動してきて自己隔離生活を始め、やっと初めての週末。週後半はほぼ稼働できていなかったので、週末は夫に娘を見てもらって仕事をさせてほしいとお願いしていた。なのに、夫が体調不良と言い出した。熱も咳もない、でも喉に違和感があって声が出ないと。えっ…。万一のことを思って始めた自己隔離生活。ここで感染するわけには絶対にいかないし、毎日ものすごく気をつけて生活していたはずなのに…。そしてここぞというときにいつも体調を崩す夫に、とっても申し訳ないのだがおいおいと思ってしまった。

「花粉症なら大丈夫だけど、風邪だったら、どっちみちこのアパートで過ごすよりもまめ(娘)と一緒に実家に戻ってもらったほうがいいかもしれない」と言われた。狭いアパートで過ごす生活、突如我が家にとっての驚異がCOVID-19から風邪に代わった。なんという展開。でも、一瞬「実家に戻れる…」と一筋の光が見えた。そのくらいこの生活はストレスフルだったのだと思う。

結果からいうと、この週末私たちは実家に戻らなかった。ちょっと体調不良なときに病院にかかると気分的に悪化するから病院へは行かないと普段豪語している夫だが、いそいそと帰国者・接触者相談センターに電話していてとても不安になった。しかし夫の症状ではPCR検査の対象にはならないということで、朝一番に夫を近所のクリニックに行かせた(前夜のうちに、私が近所のクリニックの口コミを調べ上げました…)。はっきりしたことは分からないが軽い風邪か花粉でしょう、アレルギーの薬出しますねで終わったらしく、私たちがアパートを出る話は立ち消えになってしまった。

少し仕事をさせてもらって、午後近くの河川敷へ。ジョギングしている人、キャッチボールしている人、座って川を眺めている人。人はいるが、誰とも50メートル以上離れている。見晴らしが良くて気分的にも落ち着いた。今ほんとうに非常時なのか、と思うくらいの穏やかな気候だった。

夜、義実家近くの中華料理店のお弁当と手作りパンとフラワーアレンジメントを義母が持ってきてくれた。私たち夫婦はこの隔離生活期間に結婚記念日を迎えていた。といっても私たちは婚姻届を提出した日を結婚記念日にしており、この日は結婚式を挙げた日なので自分たちは特に何もしないのだが。

義母の気持ちはとっても嬉しかった。でもやっぱり私の心に余裕がなかったようだ。花を愛でる気持ちが全く起こらず、置く場所も無いのにどうすればいいの、と心が反応してしまった。手作りパンも、平らな籐かごのようなものに20個くらい並べられて来たのだが、今のこの状況、お店で売るためのディスプレイでもあるまいし、ビニール袋に入れてちゃんと包んでくれないかな‥と思ってしまった。

4月12日(日):悪天でストレス倍増

この日は寒くて天気も悪かった。昨日あまり仕事できなかった分、ちょっと時間ちょうだいねと夫に言い、夫もうんと言ってくれたが、一日中しとしとと雨が降っていて娘を公園で遊ばせることもできず狭いアパートで家族3人ふさぎ込んで過ごした。悪天、これは予想以上のストレスだった。休日だからよかったものの、これが平日でもっと仕事しないといけない状況だったらと思うと気が遠くなった。

我が家は自宅にテレビが無く娘にも見せておらず、アパートでも娘をテレビ漬けにするのは避けたかったので見せていなかったが、さすがに気が滅入って電源を入れた。音があるだけでちょっと明るくなった。が、やっている番組がしょうもなかった。

隔離生活を始める前、私たちは、この感染症の症状、予防のために気をつけるべきこと、地域ごとの対策や感染者状況等できるだけデータを正確に集めようと奔走していた。でもテレビでやっている内容はコメンテーターによる安倍首相への一方的な批判や、ある家族がなかなか検査を受けさせてもらえなかった怒りや、そんなに深刻そうでもないのに「出勤しないわけには行かないですよね〜」と話している街かどインタビューなどで、ひとつひとつ無駄に感情は揺さぶられるものの中身がよくわからない。そして同じ内容ばかり何度もやっている。あー私がテレビを見なくなったのってこういう理由だったっけ、などと思い出しながら電源を切り、そこから家族全員で3時間ほども昼寝をして時間を潰した。

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