COVID-19と我が家への影響(2):パッキングからあっという間の帰省時期繰り上げ

産院で帰省を早めたほうがよいと言われて急にいろいろと動き出した。

4月4日(土):パッキング

夫と話し、いつ帰省してもよいように準備しようということになった。夫の提案はこうだった。義母は週5で働いている。ここ1か月以上在宅勤務をしている私たちより義母が感染しているリスクのほうが高いのではないか。私は妊婦だし、帰省してもまずはどこかマンションを借りて住もうかと。

そして朝から夫が娘を公園に連れて行ってくれるというので私はパッキングすることに。次に自宅に戻るときは子どもがもう一人いる?なんだか頭がついていかない。幸い出産のために実家にもっていくものリストはすでに作ってあった(娘のときに使った新生児の肌着などは煮洗いもして綺麗にしていた!)ので、新生児グッズなどはすぐに準備でき、実家に送るように段ボール箱につめた。目下自分たちが生活するための洋服、日用品などはスーツケースにつめた。

午後、散歩へ。最近日差しが強くなってきたが、娘の夏の帽子を出そうと思ったものの見つからない。どうやら去年なくしてしまっていたらしい。これから気楽に買い物に行きづらくなるかもしれないし、その間に夏が来る?今日帽子を買うしかないかな?やるべきことと、その緊急度がもうなんだか訳がわからない。ふた駅歩いて娘の帽子を買いに。幸い良さそうな帽子を見つけたが、ちょっとの間であっても、屋内に入ることに抵抗感を感じるようになっている自分に気づいた。

この日もう一度夫と話す。私が午前中急いでパッキングしたにも関わらず、夫は早期の帰省について再検討したいということで一旦保留に。すでに半分産休モードに入ってしまっていた私は「昨日と今日で言ってることが違う!もういつでも出発できるように準備したのに」と反論したが、そうは言ってもお互い共働き、娘を保育してくれるところが突然なくなるということなのだから、移動だけして翌日からの生活ができなくなったら困る、もう少し考えたいと。

4月5日(日):帰省時期決定、したもののさらに変更

昨日と交代で、今朝は夫が帰省時期の見極めをするのにリサーチをするから時間が欲しいとのこと。私は娘と一緒にクッキーを作ることにした。子どもが周りにいる友人はみな、自宅でできる子どもの遊びということで粘土や画材道具を購入したり、クッキーやパンを作ったりしていた。私はそんなにちゃんと「メニュー」を考えておらず友人たちに感心していたが、やることもなくなってきたのでクッキーを。結果的にここで食べ物を作り出してしまったことでこの後の帰省で全部持ち出さねばならず少々面倒なことになった。

夫はいろいろと調べてくれ、それが綺麗なスプレッドシートで私に共有された。冒頭が「帰省時期をいつまでに判断するか」となっており、その日付が今日。今日判断するために、今日作ったメモ。いやあ緻密で本当に感心する。

具体的な帰省時期の提案は4月9日(木)となっていた。緊急事態宣言が出たとしても日本の法律上外出して罰せられるようなことにはならない。感染症法では交通を72時間止めることができるが、これは車輌を消毒するためであって人の動きを止めるためのものではない。むしろ宣言が出たあとのほうが出張などの移動が減り、交通機関を利用する人は減るのではないか。など。自宅に残った場合と帰省した場合のリスクの大小の検討もしてあった。東京にいる、という場所のリスクはあるものの、すでに夫婦とも在宅勤務しており家族以外の人との交流をほとんどしていない現状を鑑みると、帰省して親戚に会うほうが人との接点は増えるし、リスクはどちらでも変わらないのではないか、とのことだった。4月9日(木)という日付は可燃ごみの日、ということで、数か月家を空けるかもしれないのでごみを出してからがよいだろうと。意外にそういう点も考えているんだな、と妙に夫を見直した。

この日義母から電話があり、掛け持ちしている仕事がそれぞれ3月と4月で終わるとのこと。急に帰省しても保育が確保できないまま仕事ができない、というのが懸念点だったが、義母に娘を見てもらえるかもしれない、という可能性が出てきた。実母にも相談し、実母および義母に娘を見てもらえそうな日をピックアップ。上司に連絡するため、今後の自分の稼働がどのくらいになるかを見積もった。とはいえ、3月25日以降増え続ける東京の新規感染者(3月24日:17人、3月25日:41人、3月31日:78人、4月5日:143人)を考えると、自分たちが感染している可能性もある。夫と話し、やはりすぐにはどちらの実家にも帰らずにマンション住まいにしようと。その場合の自分の稼働も見積もった。今までの半分かそれ以下になると思います、と上司にメールの下書きを書いた。

その深夜、明日(4月6日)にも緊急事態宣言の準備というニュースを目にした。かなり具体的なニュース内容だ。でも「準備」って何?準備に何日かかる?よく分からないが夫に共有すると、やっぱり帰省を早めようかということになった。とはいえ夫は翌日一日ミーティングが入っているらしく、突然欠勤して「今日帰省することにしました」というのは無茶なので4月7日(火)になった。急いでAirbnbでマンションの候補を絞る。 

***

帰省出産といっても、もとは私ひとりで帰省する予定だった。保育園を長期で休ませると退園扱いになってしまうし、産後夫が育休を取得してれるというので、産前は私ひとりで帰省、娘は夫と自宅に残りぎりぎりまで保育園に通ってもらって、子どもが生まれたら帰省先に合流してもらうという予定にしていた。周りでふたりめを出産した人は大抵上の子と一緒に帰省するか、帰省はせずに自宅に母などヘルプを呼ぶか、というふうにしていて、夫と上の子を自宅に残して帰省という例を聞いたことがなかったので、ちょっと前まではそれが私の一番の関心事だった。フルタイムで働きながら娘の送り迎え、食事、お風呂、寝かしつけ、週末も親ひとりで一日中娘を見ることになる夫は大丈夫かしら、という心配から始まったが、最後のほうはむしろ私が娘と離れ離れになる淋しさのほうが勝ってきて、毎日複雑な気持ちで過ごしていた。

そんなことをぼんやり考えていたのが急に昔のことのよう。全部ふっとんで、あさって家族全員で移動することになるのか。

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