COVID-19と我が家への影響(5):隔離生活を親に理解してもらうことの難しさ

4月9日(木)〜10日(金):結局実母と義母が来る

自己隔離生活のアパートは、Airbnbのサイトでは2ベッドルームで4人宿泊可と書いてあったが、間仕切りがあるとはいえ間取りはワンルーム。小さな作業台があるが椅子が一脚しかないので家族3人で食事をとることは不可能で、床でごはんを食べなければならない。これはけっこうつらくて、義母にちゃぶ台とキッズチェアを持ってきてもらうことになった。といっても応接テーブルくらいの高さがあって、大人が床に座って食べるにはやや高く、2歳4か月の娘は立ったまま食べるくらいの高さだった。少々不便だが仕方ない。

義母は手作りのおかずと、近所のパンも買ってもってきてくれた。ブールのような大きな硬いパンどーん。私はそのパンが好きで義母がよく買ってくれるのだが、この不自由な生活の中、パン切り包丁もない、かといって手で簡単にちぎれるわけでもない、バターもない状況でそんなパンを持ってくる義母にやれやれと思ってしまった。本当に、余裕がないと自分の心がすさむものだな…。うちの母だったら手を汚さず食べられる個包装の菓子パンを持ってきてくれるに違いない。そういえば結婚式の前撮りの時、「小腹が空くので何かつまめるものを持ってきてもいいですよ」と言われて、私の母は私の化粧が落ちないように、赤飯をものすごく小さいおにぎりにしてラップに包んで持ってきてくれたのだが、義母はフランスパンと包丁とまな板を持ってきて控え室で粉を撒き散らしながら切っていた。それがどれだけ美味しいパンだったとしても、楽しめる状況とそうでない状況があるだろう。

万一自分たちが感染していて、知らないうちに親に感染させてはいけないからと決めた自己隔離だが、なんやかんやでおかずやお弁当、日用品などを初日から5日間くらい、両方の母に持ってきてもらうことになった。これ自体は本当にありがたかった。外食はもちろんしていないし、外で作られたおかずを買うのももう誰がどこで何を触っているか分からないと思うとなかなか手が出ない。かといってろくに料理ができる設備が整っているわけでもない。

でもお互いの距離感を保つのはとても難しかった。義母は夫が説明してくれたこともあって、アパートまで来ても荷物の受け渡しをして「頑張ってね」といってさっと帰ってくれる。でも実母は「入ったらだめなの?」と言い、私も母には強く言えなくて、結局アパートに入って来て娘と遊ぶ(遊んでくれている、のだが)。娘も娘で楽しそうにするのでつらい。

それが心配や淋しさからの言葉だとは分かっていても、母が「こんなことしていちいち差し入れを持っていくより、うちに帰ってきてくれたほうが楽なんだから」とか「うちに来てくれたら子ども見てあげられるけど、こんなところで子守りはしてあげられないよ」とか、繰り返し言われると悲しくなる。じゃあもう来ないでくださいとも言えないし。本来ならその時間も勤務時間なので、母が娘と遊んでくれる1時間でも2時間でも仕事がしたいが、そんなことを言われながら「私は仕事するから子守りお願い」とも言えない。ありがたい、が結局気疲れしてしまった。「結局会いには行っているんだから隔離生活しても意味がない」と妹にこぼしているらしいが、「意味がないからもう来ないで」と私が言うと気分を害してしまうに決まっているので何も言えなかった。

そんなこんなで私はほとんど仕事ができないまま一週目の金曜日まで終了。とりあえず週末は夫もいるのでいろいろ話そうと思って寝る。

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