COVID-19と我が家への影響(4):自己隔離生活で感じたこともろもろ

4月8日(水):

自己隔離のためにアパートに引っ越した次の日。子ども用のシャンプーとか洗濯洗剤とか、最低限の日用品は買わなければならないので商店街に行く。朝の9:30ぐらいだったが、割と人がいて悩ましかった。地元の生活を支えているようなローカルな商店街で、飲食店、魚屋や八百屋、雑貨店、独り暮らしで住み始めたらものすごく楽しそうなエリアだったが、必要以上の徘徊はしたくないのでそそくさとその場を後にした。夫が調べておいてくれたスーパーにも行ったのだが、あまりよいスーパーではなかった。無塩せきのウィンナーなんて全くない。それどころか、見たこともないメーカーの商品が陳列されていて、子どもの食事を考えると少し凹んだ。そして混んでいた。

その後すぐ近くの公園に。外出は気をつけなければだが、これから2週間娘のエネルギーを発散させてやるためにも必要な場所だ。最初にアパートを探す段階から公園が近くにあるかどうかは割とチェックしていた。ちらほらと子どももいたが、まあなんとか遊べそうだった。

この日私は休みを取った。夫は今日は仕事が休めないらしく、始業が10:00なので、夫だけ先に帰し娘と公園に残る。途端に不安になる。慣れない土地で日々の生活が見えない中このちっちゃいモンスターも守らなければならない…。お腹が大きくてトイレも近く、すぐに帰りたくなるが娘がぐずるし、かといって公園の公衆トイレにも行きたくないし、帰ったところでアパートはほぼワンルームなので夫も仕事に集中できないだろうし…。ちいさなことがいちいちストレス。

なんとか2時間くらい時間を潰してアパートに戻り、昼からはアパートで過ごしたが、娘も手持ち無沙汰で機嫌が悪く困った。ふと聞こえてきた夫の電話会議で夫が会社に状況を説明していたが、「できるかぎりフルタイムで…」と言っているのを聞いて耳を疑った。夫婦で育児を交代しながら仕事をするって言ってなかったっけ?だから今までより稼働が半分になるねと話し合って、私は上司にもそう説明したけど?私にも仕事があるのに、基本自分は仕事をして私が育児すると考えているのかな、話が違うな…。目の前が真っ暗になったが、一緒に乗り越える人と喧嘩しても仕方がないので黙っておいた。

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結婚する前までは私もワンルームのアパートに住んでいた。狭いのは事実だが、わりかし楽しく暮らしていた。でもひとたびファミリー仕様の家に住み始めると、この狭さがものすごくストレスになる自分に気がついた。特に私は料理が好きなので、キッチンが狭いのがいらいらする。鍋とまな板を同時にワークトップに置けないとか、シンクが小さくて少しの皿も置いておけないとか。

学生のころに住んでいたアパートも狭く、作業スペースが無に等しかったので小さな椅子の上にまな板を置いてかがんで玉ねぎをみじん切りにしていたらバランスを崩して全部ひっくり返して意気消沈したが、その分出来上がった料理がとんでもなく尊く感じたのを思い出した。そのころの自分がたくましく感じる。

歳をとって人生の経験値は上がっているはずなのに、自分のこだわりのようなものができていき異質な環境が受容できなくなっていくのかな。汚くて不便な宿に泊まって毎日何が起こるか分からない旅を楽しいと思っていた学生時代の感覚を忘れてしまったのかな、などと思うと自分自身が残念で悲しくなってきた。まあ、そのころはその不便さを補ってくれるものがすべて未知との出会い、知らない人との交流だったので、コミュニケーションを遮断しようとしている今の状況では仕方のないことか。

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