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《不定期活動報告》②第一回定例句会(11月例会)

10月から毎月定例句会or歌会を開催しています。
11月は18日(金)に第一回の定例句会(※10月は歌会)を開催したのですが、ようやくその報告です。
第一回歌会の記事はこちらをご覧ください↓

【参加者】
綾驟雨晴、植木まい、大橋弘典、懐音、工藤鈴音、林和弥、日比谷虚俊。
また投句のみの参加で、遠藤伊代、北村太希、武元気。
ただし、武は句会を閉めた後残れる人でゆるゆると雑談していたら最後覗いてくれました。嬉しい。

ところで、第一回の銀竹ネットプリントを印刷し読んでいただいた皆様、まことにありがとうございました。
かの第一回の発行で綾驟雨が編集に目覚めてくれて、第二回が出ることも決定しました。というか原稿も集め終わったようなので続報をお待ちください。近いうちにTwitter等で宣伝します。

あ、綾驟雨が編集に目覚めてくれたというのは筆者の主観が入っています。ずれてたらごめん(気軽に相談してね)。
ただ、綾驟雨は「編集長」としてとにかく素晴らしい仕事ぶりを見せています。筆者も俳句甲子園公式作品集で編集に関わっているから、感心してしまいます。流石。

短歌を専門としてきた植木・工藤も参加しやすいよう、まずは当季雑詠です。集まったのは全38句。特選(2点)一句・並選(1点)二句をそれぞれが選んだところ、4点句が四句ありました。それぞれ別の作者です。
点の集まった句を中心に参加者の句を一人一句紹介します。

短日や電気ケトルの初期微動    遠藤伊代
ブロッコリ洗ふと空がよく見える  大橋弘典
遠景にまたぎ潜めてゐるけはひ   懐音
コートから結構長いレシートが   日比谷虚俊 (ここまで最高点句)
散らかして怒る人なし冬木立    綾驟雨晴
車うをのごとく流れて月凍つる   植木まい
竹馬の一歩や握り飯を食う     北村太希
襟巻と祈りの長い母の顔      工藤鈴音
水鳥の波紋のぶつかり合ふ真昼   武元気
雨雲の切れ目を星や夜鷹蕎麦    林和弥

遠藤の句、下五の措辞の意外性が評価を集めました。冬の見知ったワンシーンを不思議な世界のものにしてしまう作者の持ち味が存分に発揮されます。
懐音の句は「けはひ」のまとめ方に賛否が分かれたものの、その発想や情感の描出にはっとさせられた人が多かったです。
日比谷の句はこの句会では俳句なのか俳句ではないのか、というジャンルの議論にまで飛び火するホットな句に。ただ、「やられた!」と植木が言葉にした通りの魅力があることは皆意見の一致するところ。

いわゆる「短歌畑」である植木、工藤は本当に俳句に慣れていない人がつくったのかと思わせる句を詠んできました。
植木の句は車の中の視点で読むのか、歩道などにいて車の外から詠んでいるのかの解釈が分かれました。筆者は車の外派でしたが、この記事を読む皆さんの解釈はいかに。
工藤の句は、「母の顔へのクロースアップが巧み」「襟巻という季語が生きている」などの意見がありました。

群馬県の文芸を全体的に活気づけようということで「銀竹」は設立されているので、俳句は俳句、短歌は短歌、と分野で孤立するのは好ましくない――。そんな理由で、まずは俳句と短歌を交互に全体で取り組んでいます。
文芸といえば小説や詩に活躍の舞台がある場合もあります。今は人が見えていないし現実的な実行が追い付かないので無理ですが、追ってその方面の活動も充実できたら良いなあと思っています。

「銀竹」は高校で文芸に触れる学生が高校の枠を超えて文芸に慣れ親しみ、また大学生になっても文芸を楽しめる環境づくりに取り組んでいます。
興味のある方はTwitterのDMやメールアドレスに気軽にご連絡ください
(返信遅くならないように努めますが、多少はご容赦ください)。

(報告者:大橋弘典)

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