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「50歳になったので大人の休日倶楽部パスで旅をしてきました。」を読んで
著書「50歳になったので大人の休日倶楽部パスで旅をしてきました。50代からの女ひとり旅、どこに行って何をする?魔法の切符で出かけよう!」を読んでの感想です。
まだまだ知らないことが沢山ある
まず一番に驚いたのが、「大人の休日倶楽部パス」というJR東日本の鉄道を5日間乗り放題の切符が存在する事です。鉄道の無い沖縄に住んでいても、50年近く生きていれば何度も本土で電車を利用しており、新幹線を含めた乗り換えも何度か経験していますが、旅と言うと飛行機で現地入りして、市街地に移動する時か、地下鉄を利用することが多いので、旅の手段としての主役が鉄道と言うことはほとんど有りません。なのでこのような夢のようなチケットが存在することにびっくりしました。
旅のプランは参考になります
旅サイトや旅行雑誌では、色々な旅のプランを提案していますが、本書にように実際に著者がどのような心境で、どのような計画を立てて、更には実際に手続きした記録まで紹介しているのでとても参考になります。年齢的に近いこともあり、どのように考えたかもよく伝わりました。また時期的にコロナ禍にも触れており、私も家族旅行が中止になった経験があったので、共感できる内容でした。
旅の目的
著者に驚いたのが、旅の最大の目的がこのお得なチケットを最大限に活用することが目的でありながら、推しである小説家を巡る目的もきちんとこなしている点です。私も推しの野球チームを追って本拠地に乗り込んだ経験がありますが、その場合は目的が野球観戦のなので交通手段や宿泊先は安く無難に手配していました。その点、著者の内藤さんは旅自体も楽しんでいて、幾つもの目的をしっかりこなしているところは読み入ってしまいます。
全てが計画的ではない
これまでしっかりと計画した旅行記だと述べてまいりましたが、実はいくつか行き当たりばったりのエピソードが含まれています。私は、それが最も旅の楽しみ(もしくは人生の楽しみ?)だと考えるので、人間味のあるところがとても気に入りました。私自身がかなり成り行き任せな性格であり、その癖それを気にしてしまうところが長所でも短所でもあると自覚しています。それでも先の見えない道の方がわくわくしますので、急な予定変更や、目的の無い旅やドライブなどは好きな方です。
50歳を前にして
私は50歳を前にして、この本に出会えて良かったと思っています。人によって違いはあれど、40代、50代とこれまでとは違うと気付くことが多くなり、年齢の経過を実感する機会が増えていると思っています。そんな中、逆に50歳にならないとできない楽しみがある、未来に楽しみがあると言うことの大切さを教えてくれる本だと思います。東日本で鉄道の旅は、旅番組などを観て憧れはありますが、実際に行動するかは微妙なところです。しかし、それは一つの選択肢であり、大事なのは未来に夢のある現実的な目標があると言うことだと思います。これから先に人生で、人に紹介できるような素敵な経験を積んで行きたいと思いました。
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