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一人でできなくても、みんなが集まれば大きな夢も叶う。それを体現するシェアキッチンでありたい。

人と人が集まる結節点のような場所は、ふとした会話やちょっとした縁が第一歩となり、急激に物事の進むきっかけになる場合があります。G Innvaition Hub Yokohama(以下G)も同じように、入居者同士で事業を手掛けたり、一緒に仕事する場面を見かけるようになりました。今回のインタビューのその一人、以前noteにも投稿したシェアキッチンを開業したBamboo sharekitchen&shopの篁(たかむら)直樹さんです。シェアキッチンのオーナーのほか、再生可能エネルギー活用のコンサル業、横浜南部市場のマルシェの企画運営など、仕事は多岐にわたります。どの仕事にも通じる、篁さんの信条とは。


子どもや孫の代に自信をもって残せる地球環境へ、再生可能エネルギーの活用に注力


再生可能エネルギーの魅力と重要性について篁さん


元々車の業界でチューニングパーツの開発・販売や、レースチームのマネージメントをビジネスにしていましたが、縁あって真逆の環境保全や自然エネルギーの世界に移りました。現在は子供や孫の代に自信を持って残せる地球でありたいと思い活動しています。再生可能エネルギーのコンサルが多いですが、例えば、マンション屋上に太陽電池を設置し、そこでできた電気をどのように住民が使うのか、災害時にどう活用するのか提案を行っています。戸建てにはある程度普及したので、今は集合住宅の設置相談が多いです。集合住宅は、住民の合意形成もポイントになってくるのでアドバイスなどを行っています。また今は、横浜桐蔭大学の教授が発明した次世代太陽電池「ペロブスカイト」を活用する実証実験を横浜市と一緒に行ったりしています。横浜発の新エネルギーにワクワクしています。

縁がつながり、コミュニティの場づくりへ

篁さんが運営をしているソーラーパワートラック

東日本大震災を経験し再生可能エネルギーへの興味関心が一気に広がりました。そんななか、「太陽光の発電所を作りたい」という話が舞い込んできました。その方は、それまでいろんなところに相談したものの、なかなか話がまとまらないことが多く、八方塞がりの状態のようでした。結果、神奈川県の補助金を使いながら藤沢市の卸売り市場の屋上で発電所を作ることになり、計画から実装まで行いました。実際に稼働しはじめその運営益で今度は、自分で電気をつくることができるソーラーパワートラックをオーナーとして購入していただき、僕がそのトラックの運営を行ってと、今も二人で活動しています。
実はこの発電所のオーナーは、横浜の南部市場の仲買人で、4年ぐらい前に南部市場の賑わいづくりに関する設計コンセプトの相談がきたんです。そのときにコミュニティカフェやシェアキッチンをやりたいなと思っていたのですが、そのときは実現しなかったものの、その後、南部市場で定期的にマルシェを開催したり、市場内の南部ベースで開催される上映会なども企画運営にも携わっています。ソーラーパワートラックは、南部市場の奥に置かせていただいているのですが、電力をイベントで活用したり、駐車場の照明の電力に活用できたらいいなとか、いろいろアイディアが浮かんできます。

トラックで作った電力を使ってコンサートも開催できる

あきらめきれないカフェの夢、そして仲間とともにシェアキッチン開業へ


実は大学時代に喫茶店でバイトをしていたんです。サイフォンの使い方もマスターし、店長のような役割で働いていました。南部市場では実現できなかったけれど、「カフェをやってみたい」という思いはあきらめきれなかったんですよね。
昔のを感覚を取り戻すために、神奈川県住宅供給公社(以下公社)の1階のカフェで、3~4か月働き始めました。しかし事情があり閉店することになったんです。1年半ぐらい閉まったままだったのですが、カフェとともにシェアキッチンも開業したい思いをオーナーである公社に伝えたところ、僕の「人と人をつなぐ場をつくりたい」という思いと、多くの人にこの場を使ってほしいという公社の思いが合致し、半年という期間限定でオープンすることになりました。経験に勝るノウハウなしという思いで、まず半年やってみようとオープンしました。

Bambooのオープニングセレモニーで挨拶をする篁さん

公社1階の店舗は昨年末に閉鎖し、現在の浦舟町の店は、今年の8月にオープンしました。近くに区役所、幼稚園、病院と人が集まる場所に囲まれています。「地域の人と一緒にやりたい」と思っていた僕にはうってつけの場所でした。あとは誘い込む仕組みをつくるのが我々の仕事だと思っています。
この物件を仲介してくれたリスト、デザイン関係をお願いしているのもGとも繋がりがあるセルワーリディング、そして公社の店舗から運営に携わってくれている入居者の安永麻実子さんと、Gとのつながりや出会いで、実現しました。
安永さんとは補助金の相談にのってもらったりしていたのですが、ご自身でシェアハウスも運営されノウハウもあり、中小企業診断士だから数字もわかるし、事業計画もできる。「一緒にやったらおもしろいことができそうだね」と言っていたことがこう実現できることがいいですね。前の店舗で会員だった方も戻ってきて、人のつながりを感じています。
1+1が、2ではなく、3にも4にもなれるのが、人間のつながり。それをどう結び付け、どう発展していくか、やりたかったことはまさにこれなんです。仕事も、プライベートも、人生においても大事になってくることかと思います。

おすすめのお店…
桜通りのフォーミン関内店。麺が大好きなんですが、ここのフォーに感動しました。

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