見出し画像

佐々木望と小野賢章 ~機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ~

佐々木望のハサウェイで映像を見たかった。え?BD限定版の朗読劇で我慢しろって? バンナムのやり方、正しくないよ(財布の中を見ながら)

というわけで、限定版を買おうか悩んでいるGゲイルです。いや、佐々木さんの朗読は聞きたいんだけど、映像も含めて見たいというのもあるので、手を出しづらい所。これで、洋画のBDみたいに別録の佐々木望版があるってんなら迷わないんだけど、流石に今のご時世厳しいよなぁ。と、映像とか音響とかメカニックやシナリオは他の人が語りつくしていると思うので、声オタっぽい感想をメインで一つ。

画像1

やっぱり古いオタクなので、喉を潰そうが声が変わろうが、ハサウェイ・ノアはやはり佐々木望さんにやっていただきたかったのは、嘘偽らざる最初の感想です。これだから声オタクはめんどくさい。

画像2

じゃあ、小野賢章さんのマフティーがよくないかと言われれば、全くそんなことはなく、素晴らしいまでに「マフティー」をしていた。そう、素晴らしいマフティーだった。閃光のハサウェイにおける、マフティーとハサウェイの間を揺らぐ感情、めんどくさいと思いつつもギギやケネスに惹かれている芝居や、タクシーの運転手に愚痴る所など、実に正しく「マフティー」の仮面をかぶっていて、戦闘シーンよりも重要なシーンが多い「閃光のハサウェイ」においては見事に演じられていたと思う。

それでもと言い続けろ!

待ち望んでたんですよ。小学生だか中学生だかの頃に読んで、いつか映像化された時にはと思い、Gジェネとスパロボで想像を膨らませていた我が心は、どうしても割り切れない感情があるのですよ。佐々木望版閃光のハサウェイを見たかった。

とはいえ、小野賢章版が悪いわけではなく、むしろギギが上田麗奈さんであるのならば、むしろマフティーは小野賢章さんでよかったんじゃないかと思う。

画像3

上田麗奈さんのギギは本当に素晴らしい魔性を纏う15歳を演じられていた。そして、声質の相性という点においても、佐々木望さんよりも小野賢章さんの方があっていたのではないかと思う。もう一つ、佐々木望さんでは、芝居の質が違うので、そのハサウェイを受けてのギギでは、この魔性さよりも15歳らしさ、幼さの方がより強く出てしまっていたのではないか、と。勿論、そのギギもまた味のある仕上がりになり、それはそれでみたい気持ちもあるが、マフティ:小野賢章、ギギ:上田麗奈はモアベターな配役だったのではないかなと思う。

さて、映像についても多少触れておくと、サンライズだけの話ではないが、映画であそこまで夜のシーンが続くのは正直厳しい。映画は投影方式のため、夜戦シーン等の夜が長く続くと、実際かなり映像として見づらいものとなる。投影方式はどうしても暗い映像に弱いというのもあっていかんともしがたい……。BDで見ると美しいのではあるが……。まぁ夜戦でピカピカ機体を光らせて戦っていたら、 「この艦はド素人の集まりか!」って怒られちゃうからしょうがない所ではあるのだが……。それでもどうにかしてほしいんだよなぁ……。

画像4

正直、上記のおかげでペーネロペーもクスィーも全然ディテールが見えないのは本当にもったいないと思う。そういうもんだろと言われても、MS戦はしっかりと見たいのだ。ファンネルミサイルとかミノフスキー・フライトユニットとか見たいのだ!第二部と第三部期待してますよ!!!!!!

画像5

音楽については、流石澤野さんではあるのだが、一つ気になるのがNEXT U.Cは全部澤野さんでいくのだろうか。澤野さんが悪いとは言わない。素晴らしい楽曲だと思うが、よく言えば統一感、悪く言えばUCからの繰り返し感が強く、作品のシリーズ毎に作家さんを変えてもいいのではないかなと思ったりもした。では、澤野さん以外にこの重責を担える人は誰?と言われると浮かばないのも事実ではあるのだが……。

まぁ、こんなこと書いてて閃光のハサウェイどうだったんだよって話だが、僕は満足した。けど、人には勧めない。あまりにも「ガンダム」を知らないと楽しめない作品だと思うから。特に三部作の一作目というのもある。

掛け値なしに良作ではあるが、U.C.0105の地球圏がどうなっているかに思いをはせるだけの知識と、アムロとシャア、ハサウェイ・ノアがわからないとただのテロリストの話にしか感じられないだろうし……。

それでも、この作品からガンダムにはまるのも悪くないのかもしれないなとオールドタイプは思うのだった。


「人って好きな事になるとバカになるって、本当ね」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?