高校2~3年生編 狩猟者達2

Kの手紙が到着

前回の投稿から私小説の執筆に10日近くおまたせさせてしまいましてすいません。ではお読み下さい。

恐らくお読みいただいている崇高な読者様は「お互いがタイプじゃなかった。」とか「実は、男だった。」とかオチを期待されるかもしれませんけど、私ですら予想外の展開でした。

2日後、私の方が先に到着したようです。まさに一日千秋の思いで待ってました。夜にポストを開けに行き彼女の名前の入ったレターを見て、手の震えが止まりませんでした。そう、彼女のように毎日電話をして楽しくしていた相手の顔が見れるからです。ある意味、ギャンブルとロシアンルーレットに近いかもしれません。

(コレで、この子の正体がわかる。。)

このようなイメージしてます。

手紙を開くと、可愛らしい手書きの字が書いたレターとプリクラを二重縛りで留めてある切手入れ?みたいなシートで固定されていました。DEARと何やら書き出しています。

(うん、コレは最愛有る~智聖へってことか。)

唯、女子高生が書く字というよりかは、もう少し幼く見えました。けれども、とりあえず気に入られるか不安ですよみたいな文章だと思います。丁度カッターで切手入れのテープを切って中身を拝見させていただきました。すると、、、。

(おい、コレ相当可愛いぞ。いやアイドルレベルだ。)

(ウチの地元、いや日々見ている女子高生なんてもんじゃない。大当たりだ。)

実際の画像はお見せ出来ませんが、色んな人に見せると「10代の頃の鈴木亜美」、「和久井映見」、「folder5のアキナ」に似ていると言われました。当時はどれも人気の芸能人でしたので、しっくりきましたね。

(こんな可愛い子と3週間もやり取りしてたのか。)

(なるほど、ウチの中学の手練達が苦労する学校なわけだ。)

嬉しい反面、強い敵に出会えた苦悩もモヤモヤしています。この日は、彼女はお父さん達と夜出掛けなきゃいけなきゃいけないので、電話は出来ませんでした。

その次の日は、投函してから3日後です。もう到着していてもおかしく有りません。私は、朝からソワソワしていました。当然です。コチラは見れていても相手はどんな反応するかよくわからないので。

登校すると、クラスメイトの悪友であるSとFが話し掛けてきました。

S「おい、どうだった?」

F「もう届いただろ?」

二人は、この当時より以前(中学校から恋愛経験)からしているので、ある意味私の師匠みたいな連中でした。日々報連相をしてあーだこーだ議論をするわけです。どや顔でプリクラを見せましたら、おー、すげえーという歓声が響き渡りました。

S「良かったけど、問題はお前の顔見てからだな。」

F「まさか、証明写真みたいなのは送ってねーよな?」

相変わらず冗談がキツイFでしたけど、心より心配をしてくれていると思って笑い飛ばしておきました。

私「ハッハッハ、そんな馬鹿じゃねーよ。」

この日は、バイトが休み。予備校の日でした。丁度家に帰る時間も20時頃でした。夕方から女子高ZのKからメッセージが来ています。授業が終わった頃にメッセージを開いてみると、、

K「ごめ~ん、親から手紙届いているって聞いた。」

「塾、アタシも終わるからまた後でね~。」

審判は間もなく来るようです。私は恐る恐る、家で待つことにしました。お風呂に入り、予備校の宿題をやりながら時間は21時半を回っていました。

(遅いなあ。21時過ぎにはメッセージ来るんだけど。)

ついつい時計とPHSなど睨めっこしてしまう自分がいました。

すると、10分後メッセージが来ました。

K「プリクラありがとう・・・。あの1つ聞いていいかな?」

「私に嘘ついてない?」

何とKは、いつも様子が違う文面が来て驚いてしまいました。ちょっと長くなってきたので、一度コレで切ります。次回は、プリクラ交換後の衝撃なスタートからです。

私のプリクラが届くと・・・

実は、私が送ったプリクラは3枚です。顔は、私が全部写っていますが、どうやら残りの2枚を見ずに友達Mと写っているプリクラのみを今見ているそうでした。疑心暗鬼になっている内容は、以下の通り。

・痩せていると言っていて太っている。
・顔は長くなくて、凄い一重で丸顔。
・髪はテンパぽい。

(おいおい、もしかしてMと勘違いしてるのか?)

私は早速、一度すぐに電話をして話したいと思いました。すると、冷たく返信が来ました。

私「それ友達のMで俺じゃない。」

「他のプリクラ2枚あるからよく見てくれ。」

必死にPHSを打ち込んだ瞬間でした。

K「入ってないよ?ちょっと待ってね。」

「あった!いいよ。顔見た!電話して。」

事の顛末を聞くと机の下に2枚落ちていた事に気付いてようやく私の顔が見れたそうでした。そしてMと写っているプリクラを見てタイプとかじゃないではなくて、嘘の容姿を言われたかと思ったようです。つまり、別人を演じられた事で頭に来たとか言ってました。ようやく疑いが晴れました。

K「けどさー、もしMって人だったら、どうしようって頭真っ白になったもん!」

そう、1年生時にいた同級生のMは、見た目が力士ぽいタイプで目つきも悪いのです。あだ名が当時さんま先生で有名な内山信二君でして、彼を超絶一重にして目が狙っている雰囲気です。中身はナイス・ガイなんですが、どうも見た目で損しやすい人でした。後日、この話をしたら当然怒ってましね笑

M「俺を引き立てに使うなよ怒~」

話は戻りますが、コレでお互いが腹を割って話せる関係になってきたわけです。当然高校生ですからね、「可愛い」だの、「かっこいい」を言い合って嬉しがるだけなんですが。それでも、お金では買えない甘酸っぱい青春の一時でもありました。

K「ところで、最後に写っているもう一人友達いるよね?」

「この人についても教えてよ。」

(あー、Sのことか。やっぱりアイツ人気あるなぁ。)

2年生から同じクラスになったSは、私とは宗派こそ違いますが、名門のお寺の息子であり、また高級住宅街にある界隈の大きな地主でもあるので、唸る程のお金持ちでした。さらに、S兄弟と言えば、名声と裏腹にそれなりに腕白坊主だった事でもありまして、その辺りでは有名でした。

Sは、兄貴よりも落ち着いているタイプでしたが、瞬間湯沸かし器クラスのキレキャラでもあったので、何回か喧嘩をしたことがあります。平時は仲良くしていたのですが。中学の頃から女生徒に縁があり、モテる反面特定の彼女は当時いませんでした。

私「Sは、トッポイ男でイケメンだと思うよ。」

「今彼女いらないぽいってさ。」

K「ホントに?!M君と全然違う友達なんだね。」

私「言ったろ?超無名だからこそ、掘り出しものが多いのさ。」

くだらない冗談を言いつつも、Kは笑ってくれました。

グループで会う約束を

この頃は、7月の終わりです。もう学校の夏期講習が前期の最終日になります。丁度、会う3日前の日の夜にKと会ってみたいと告げました。すると、Kはこんな提案をしてくれました。

K「テニス部なんだけど、終わるのが午前中。」

「ウチの友達もいるんだけど、呼んで良い?」

(なるほど。。まぁ、サシで会って失敗するよりマシか。)

そこで誰を呼ぼうか組閣することになりました。まさに新進気鋭の猛者を考えることにしました。

1、Sです。ミステリアスの雰囲気ですが、モテる男。只、そこまで仲良くならないと饒舌になりません。

2、Hです。子供ぽい中性的な男ですが、当時は私の側近の一人でもありました。後に色々な事件を引き起こします。

3、Tです。まんまギャル男。只、ヤンキーとか不良ではなくサーファー寄りの面白い男です。フジテレビの佐野アナウンサー似は、今でも語り種です。

4、Yです。ビジュアル系の男ですが、本人は少しヤンキーよりです。とはいえ、気が小さい男でした。モテますが、何か影を抱えています。

(うーん、今回は3人来るから俺入れて2人呼ぶか。)

この人事をSを筆頭に話し込みましてね、それで内閣官房長官としてお願いしました。よって私の側近であるHをSの下に置くことに。それで、新しい内閣のスタートを開始しました。

(よし、これで大丈夫だ。)

会う前日、Kから午後にメッセージが入りました。連れの子を紹介しようとしてきたのです。その後、電話が鳴りました。

R「私は、Kの親友のRです。よろしくね!」

プリクラを見ると、Rが写っていました。童顔な子でした。

K「いい子でしょう?明日は楽しみにしているから。」

とうとう高校時代初のグループ交際?面会の日がやってきます。しかしながら、皆様プレデターというお名前を覚えているかと思います。次回は、そういった側面について触れていきたいですね。




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