高校2~3年生編 狩猟者達

プレデターとの出会い。

1987年「プレデター」という話が放映されました。シュワちゃんことシュワルツネッガーさんが主演をしている映画です。コレは、彼らが所属する特殊部隊がゲリラが潜むジャングルにて、人質を開放しに出掛けます。しかし、本当の敵は、体が半透明化する機能を持ったエイリアンでした。目的は、地球で人間狩りを始めるのです。

このプレデターは、若い個体であり、ベテランの狩人と違って成人の儀式(後のエイリアンVSプレデターの話)を経ていません。しかし、シュワちゃん以外の特殊部隊の人間を抹殺できるスキルがあるのです。

こう見ると、「怖いけど、面白い映画だった。」というオチで終わりますけどね、まさに私はこれぐらいの相手と出会ったのです。しかも、複数名。。。のティーンズ女子。

時は、遡る程、高2の梅雨時。当時は、アルバイト、第一次予備校などの真っ最中でしたが、当然高校生活もそれなりに充実はしていました。只、予備校にいた女子校AのYとは、まだ口すら聞いておらず、面識もありませんでした。

そんな雨の強い有る昼休みです。F高校の同じクラスのSから面白い提案を受けました。

S「おい、智聖。今出会い系流行ってるらしいぞ。」

「聞けば、このサイトで出会ってるようだ。」

当時PHSでしたけれども、アステルという今は無きブランドです。NTTパーソナル、DDIポケットがありましたが笑 少しずつ 少しずつインターネットが出始めた頃です。

Yというサイトでしてね、高校は出会い系というよりも掲示板がありました。ここに簡単な自己紹介を書くと女の子や他校の人から連絡をくれるようになります。バイトが終わった夜に早速書いてみました。

(うーん、ココは、有名な学校だと食いつきがいいな。)

(よし!敢えて逆を狙おう。。。)

私は逆転の発想で面白いフレーズで書いてみたのです。

「こんにちは。ハジメマシテ。私は、超無名の男子校に通うFの生徒です。女の子の友達が欲しいです。よろしくお願いします。」

そう、敢えて超無名というフレーズで目を引く事にしたのです。○○大附属、○○学園、○○第一とか有名なブランドとは真逆の路線で責めてみました。

すると、朝起きてPHSを見ますとね、掲示板経由でメッセージが5通届いてました。以下の内容です。

A「おはようございます。超無名ってどこ?教えて下さい。」

B「ヨロシク。女子校Zに通うKだよ。どこ高なの?」

C「ハジメマシテ。あたしも無名だよ。」

こんな感じだったと思われます。懐かしいですね。いつもは気怠い朝の6時半でしたけど、この日は何かと目覚めが良い日だったと記憶していました。早速、投稿前に返事を返しました。

私「○○にあるF高だよ。知ってる?」

先程のkという子だけは凄い返事が早くて今でもビックリした記憶がありますね。他の子は、結局ウチの学校は当然知らなかったので、ソレっきり返信が来ませんでした。

(このZ高校、そういやウチの中学の奴ら絡んでいたな。)

ココは、よく話に出てくる後の女子校AのYがいる学校とはライバル関係にある都心の小中高一貫教育校です。確か短大や大学もあると聞いています。同じセーラー服ということもあり、部活対抗戦などがあることから、ちょっとしたライバル意識を持っていると聞きました。

丁度、私の中学の受験が終わった頃、ある同級生の姉がココに通っていまして、その縁で後輩である同学年の子達を紹介されたとか聞きました。僅かな期間ですが、お付き合いもあったそうです。唯、噂だけ聞く限りですと「羊の皮を被った狼」という猛者が募っていた。我々の代の男子も下級生や同級生からそれなりに人気があったようでしたけど、それすら見事に手玉に取られたとか。

(まぁ、たまたまウチの代が酷かったんだろうなぁ。)

と私はタカをくくっていたのでした。

電話とプリクラ交換

丁度、お互いが知り合って一週間ぐらいが経ちました。学年末テストが控えており、途中でメッセージのやり取りを辞めていました。7月になると、ようやく試験休みがやってきます。ようやく、再開です。

K「テスト終わったよ。一度電話してみない?」

(え、電話出来るんだ。凄い。コレは千載一遇の好機かも。)

学校にいるSに相談してみました。

S「おい、ある程度仲良くなったら、プリクラ貰えよ。」

「可愛かったら儲けもんだぜ。」

(確かに一理あるな。とりあえず話してみよう。)

バイトが終わってお風呂に入り、一段落します。
心臓をドキドキしつつ、初めてPHSで話してみました。

私「こんばんは。いつもメッセージありがとう。F高の智聖です。」

「Kちゃんだね?よろしくお願いします。」

すると、とても可愛らしい声が受話器から聞こえてきました。

K「あ、智聖君。Kだよ。電話出来て嬉しいな♪」

「あ、子供ぽくない?酷い声だったらゴメン。」

謙虚さもあり、第一印象は最高でした。

(コレは、性格良さそうだな。)

その日から、毎日他愛のない会話をしていたのですが、ついつい長電話をしてしまいまして、その結果8月はフルタイムでフリータークラスで働くシフトを組む羽目になったのです笑当時の電話料金は高額で、この子も悪いと思って掛けてくれる日もあったんですが、それでも微々たるものでした。

その桃源郷のような日々の中で、とうとう話を発展させるために切り出したのです。そう、プリクラ交換です。今と違ってレターでの文通でしたから、懐かしい思い出なのです。

K「いいよ。アタシも顔を見たいと思ってた。」

「けど、アタシ可愛くないよ。Kはブスだからぁあ。」

(うーん、俺的には凄い可愛い感じなんだよなぁ。)

お互いが交換するために手紙を書いて、ポストに投函です。
しかし、コレが後の大悲劇を襲う1つの運命の悪戯になってしまうのです。いくつかの事件が置きます。マルチユニバース理論というのがありますが、まさに時間軸を変えていればどうなっていたか。気になる所ですね。

※マルチユニバース理論とは、多元宇宙理論。同じ時、同じ世界であっても異なる人、存在がまた別にあるということ。並行世界と論説が分かれるので、一言では難しい。

試験休みからの一コマ。

プリクラ交換するまでの数日間の話です。

(何とか2年生も一学期が終わった。もう3年間の半分が過ぎるな。)

高校も1学期の修了式が近づいてきます。終われば晴れて夏休みとなります。2学期までは、1ヶ月近くもうSやFなどとは会いません。只、進学講習が2年生でも行われているので、7月末~8月頭までは、自由参加となります。

S「おい、智聖。お前講習出る?」

「俺、国語と英語迷ってるんだよね。」

私「英語は、特進と同じだろ?国語は、普通科だけか。」

張り紙を見ると、クラス別の授業、全クラス共通の講習など先生の好みや性格で10日間程やるようでした。後に通う中堅予備校に比べるとそこまで難しい内容ではありませんでした。

私「じゃ、国語は現代文。英語は英熟語と基礎文法だけでよう。」

S「よっしゃ、俺もそれで!」

有志で申し込みをして、いざ翌日から開始です。

午前中に講習が終わると、お昼休み~は3年生のみの講習となります。1~2年生までは、1教科のみの午前授業。残りは最終下校の17時まで自習室での勉強でした。

外を見るとグラウンドに野球部が暑い中、ユニフォームを着て走り回っていました。まさに、猛暑の中に見える汗です。ベンチからの掛け声をあげつつ、飛んでくるボールを受け止めつつ試合が進んでいました。1年生は、球拾いです。

(甲子園を目指しているから、今も練習してるんだな。)

結局野球部は、甲子園に行けず=数回戦負けレベルでしたから、さぞかし悔しかったと思います。引き続き夏休みも秋のセンバツに向けて練習していました。

(俺らは、講習とバイト、そして女子校ZのKちゃん達か~。)

それぞれの夏休みを過ごす思惑が動いていました。自習室での勉強も終わって、Sと下校することになりました。

S「なんか授業より難しい課題だったな。」

「来年度は、毎日こうゆうのやるのかねぇ。」

(当然、やることになるんだろうな・・・。)

Sは、PHSをパカパカ蓋を開けたり占めたりして遊んでいます。

S「そろそろプリクラ届くんじゃね?」

「修了式までには、見せてくれよ。」

丁度、通知表を貰う日が明日なのです。試験休みは一週間ぐらいだったので、今日は6日目。ポスト投函したのが2日前の夜でした。ですので、そろそろ届くかなと思います。次回はこの続きです。













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