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ねむい生活②

眠気覚ましの手段を失った私はもうどうしようもなく眠くて困っていた。

どれくらい困っていたかというと8時間睡眠をとってもお昼ごはんの後のミーティングは眠気が最悪で全然入ってこない。朝ごはんにお米を食べちゃうともう一日中うとうとしてだめ。お昼ごはんもロカボもゼロカボもだめ。

さすがにあんまりでしょ、上司から見ても少人数の打ち合わせで目の前で若手の子が船を漕いでいるのは。何かしなければと思った。


その時たまたま相談した同世代の医者が私にとりあえずの答えをくれた気がした。「サスじゃないかなあ」

サス?

私の分野だとサスはSUSで、ステンレスのことなんだけど、あなたのサスは何?

「睡眠時無呼吸症候群って聞いたことない?眠っている間に何度も呼吸が止まって体の酸素濃度が低下する病気。太ってる人たちがなりがちだって思われてるけど、実はアゴが小さかったりノドが短い女の子でもなるんだよねえ」

え、それかも……


そう思った後の私の行動は早かった。その数日後には近所の睡眠外来がある呼吸器内科に予約を入れて毎日眠くって困っている話を担当医にしていた。「うーん、問診では判断がつかないので検査をしてみますか」

します!

後日私の部屋に睡眠時無呼吸症候群の検査キットが送られてきた。


そういえば、タイトルは群ようこ「ゆるい生活」より。更年期の女性がどんなにゆるくて頼りなくっても、ユニークでかわいらしくって安心できることばが綴られている群さんのエッセイを読むと、そんな生活もいいなあと感じる。素敵な本でした。

まだ続きます。

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