イチョウの木で足が止まる。銀杏の匂いで初めて義父と交わした酒の日を思い出す。盆の上には銀杏と酒。思いの詰まった銀杏に期待の注がれた盃。終始無言で噛み締めた思いと飲み干した酒。緊張からか酒の味も銀杏の味も憶えていないが盃の重みと銀杏の匂いだけは憶えている。今は昔  今日は結婚記念日
画像1

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?