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東京帝室博物館 J.コンドル

個人的に好きな建築は東京帝室博物館です。(現在の東京国立博物館)
建築としても好きですが、そのストーリーがとても面白いです。

現在は2代目ですが、初代の本館が建てられたのは明治15年。
明治10年に来日したジョサイアコンドルによって建てられました。

しかし、このプロジェクトはとても難しいものでした。
なぜなら、「日本の伝統的な作品を展示する」「博物館」を作りたかったからです。

「博物館」はそもそもが西洋の文化です。でもそれを「日本」に建てたいのだから矛盾しているのです。

西洋建築にすると「なぜ日本の伝統作品を展示する場所が西洋風なのだ」というツッコミが入り、
和風建築にすると「なぜ博物館が和風なのだ」とツッコミを受けるという八方塞がりな状態なのです笑

そこで設計を任されたジョサイアコンドルは間を取ろうとして「西洋と東洋の間=西アジアあたり=イスラムだ!!!」というシンプルな発想でイスラム風で旧本館を設計しました。

その後、「日本にイスラム建築なんておかしい!!」と弟子の片山東熊がめちゃくちゃフランス風の建築を真横に建てるという喧嘩を売る?ようなことをしたという話も面白いなと思います。(表慶館)

旧本館は大正12年の関東大震災で惜しくも倒壊してしまいました。

その他にも谷口吉郎・吉生親子の建築が向かい合っていたりいろいろなドラマがある東京国立博物館はとても面白いです。

一度だけ訪れたことがありますが、またいってみたいです。

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