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旅の記録#8 知床のシマフクロウ

シマフクロウとの対面

北海道の旅の途中、知床に来てビビッと思い出したことがありました。子供の頃にシマフクロウの写真絵本を読んで、なんてかっこいいんだろうと思ったことです。

知床にある知床国立公園知床羅臼ビジターセンターに行った際、シマフクロウの生態を説明するコーナーを見てふと(子供の頃、シマフクロウすごく好きだったな!野生のシマフクロウに会える場所なんてあるのかな?もし会えたらすごく嬉しい…)と会いたい欲が沸々と湧き上がってきました。北海道のお土産や観光案内のイラストにはフクロウの絵がたくさんみられるのに、どうして思い出せなかったのだろうと思うほどです。
すぐにネットで調べてみると、シマフクロウの観察ができる施設がありました!昨日泊まったところからそれほど離れてはいないですが、今しかない!と早速、観察施設と宿の予約して夜を待ちました。宿は近くにライダーハウスがあって助かりました。

いざ観察場所へ

昼間は綺麗な川だけに見えます
夜はシマフクロウに害のないライトが点灯します

いざ指定された時間に観察場所に来ると、ほのかに明るいライトが岩場を照らしています。このライトは、波長や光度などを夕暮れくらいの設定にし、フクロウを見たり撮影したりすることはできるが、フクロウ自身は眩しくなく、魚も取りやすいという自然と人間両方に優しいものとなっています。
夕暮れ時、フクロウを驚かせないためのコンテナハウスの中から窓越しにシマフクロウの降り立つのを待ちます。サラサラと心地よい川の音を聴きながら、双眼鏡で川を見たり山を見たりしながら待っていると、音をたてることもなく大きな鳥が岩場に降り立ちます。
(来た!!)と心の中で叫び双眼鏡を向けると、シマフクロウは周りを警戒してから、ゆったりとした足取りで川の中を覗き込みサッとジャンプして魚を捕まえます。足で掴んだ魚を嘴に持ち替え、すぐに飛び去ってしまいました。撮影しようとしましたが、さすがにスマホではなかなか綺麗には撮れませんでした。

真ん中で魚を咥えています。スマホでは綺麗に撮れない。

施設のスタッフが様子を見に来ました。「どうだ?来たか?」と隣で双眼鏡を覗きます。「フクロウはな、すぐには降りないで近くで様子を見るんだよ。子どもを連れてきたり番で来て、ボゥボゥ、ホーと鳴き交わした後、降りてくるんだ。」「あ、鳴いた!声が近いから、鳴きやんだらすぐに降りてくるよ。」ここに住む経験者から直接、習性を教えてもらうと、知識ゼロだったときより数倍楽しくなってきます。

ボゥボゥ、ホー

「また鳴きましたね!」「すぐ裏の木の枝まで来てるな」そんな会話を繰り返しながら、待つと今度は番で降りてきました。2つの大きなフクロウの片方はすぐに飛んでゆき、もう片方はまた魚を捕まえます。川から上がったとき爪には2匹の魚がありました。銀色にピカピカに光って宝石のようです。1匹は爪から逃れ、ピョンピョン跳ねて川に逃げ込みました。(2匹捕まえたはずなのにいない?)そんな仕草を見せながら、爪で保持した魚を啄みます。
森に住み、鋭い爪で狩りをして暮らす、昔写真絵本で見た光景が目の前にあり、興奮して魅入っていました。まだ飛び立ちそうにないので、双眼鏡の力を借りてなんとかさっきより鮮明な写真が撮れないか、試してみました。ブレブレの写真の中に鋭い眼差しを感じます。

鋭い眼光がこちらを見ています
狙いを定めて飛び込みます

それが飛び去った後、時間を空けてもう一度降りてきてくれました。今度は目に焼き付けようと、双眼鏡で観察しました。その後は反応がなく夜も更けてきたので、帰ることにしました。狩場にバイクのライトが入らないよう、外に向けて少し押して歩きエンジンを付けます。帰路はシマフクロウの神秘的な美しさが頭を巡っていました。



野生動物の保護活動の理解に繋げるためのシマフクロウの観察ができる場所です。シマフクロウに害がないように研究されたライトの下で観察ができます。シマフクロウを驚かさないよう、係の人の指示を聞いて観察してくださいね。↓

ライダーハウス「熊の入った家」本当に昔入ったそうです。すごい名前ですよね。
屋根裏部屋に雑魚寝スタイルでした。洗濯物しながら漫画読んでゆったりしてました。↓

ビジターセンターは知床の生き物の生態を知ることができる場所です。超オススメ。↓

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