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【読書メモ】BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?
Xで流れてくる本の紹介を見て手に取った。
国家レベルのプロジェクトのデータ等もあり面白かった。
「すばやく考え、ゆっくり動く 」と名づけた 。
これが 、失敗するプロジェクトに共通する特徴だ。
「ビジョンを計画に落とし込み、首尾よく実現させるにはどうしたらいい のだろう? 」と問いかけた。これから見ていくように 、「ゆっくり考え 、すばやく動く」が、その答えになる 。
プロジェクトが約束どおりに実現する確率はどれくらいあるのだろう。南極大陸を除く全大陸136カ国20種超の計1万6000件を超えるプロジェクトを収録した。予算内、工期内に完了するプロジェクトは全体の8、5%。予算、工期、便益の3点ともクリアするプロジェクトは0、5%。世界中どこでも同じパターンが見られる。予算超過、期間延長、便益過小。
失敗するプロジェクトはズルズル長引きがちだが、成功するプロジェクトはスイスイ進んで完了する。「開いた窓」と考えるとわかりやすい。期間が長くなればなるほど、窓は大きく開く。そして窓が大きく開けば開くほど、大きく邪悪なブラックスワンが窓から飛び込んできてトラブルを起こすリスクも増大する 。
計画フェーズは安全な港で、実行フェーズは荒波での航海だ。エイブラハム・リンカーンは、「木を切る時間が5分あったら、最初の3分は斧を研ぐ のに使いたい」と言った。これが、大型プロジェクトにふさわしいアプローチだ 。
プロジェクトが「うまくいかなくなる」と言うが、この言い方には語弊がある。プロジェクトはうまくいかなくなるのではない。最初からうまくいって いないのだ。
人は慎重に考えるより早く1つに決めたい。「固定化( ロック イン )」とは ほかに選択肢があるかもしれ ないのに、それが唯一の選択肢であるかのようにふるまい、結果として予想以上のコストやリスクを負ってしまう、人や 組織にありがちな傾向。
わかっていても直感を信じたくなる。人間はきわめて楽観的な生き物だ。だから自信過剰に陥りやすい。ほとんどのドライバーが、自分の運転技術は平均以上だと考えている。ほとんどの起業家が、ほかの似たような企業が失敗しても、自社は成功すると信じている。タバコを吸う人は、自分はほかの喫煙者よりも肺がんになりにくいと思っている。
ホフスタッターの法則。カーネマンとトヴェルスキーは40年前の研究で、人が作業にかかる時間を実際よりも少なく見積もってしまう傾向にあることを 明らかにした。たとえその見積もりが不合理だということを示す情報があっ ても、その傾向は変わらない。彼らはこれを「 計画の錯誤」と名づけた。
タスクを計画しているときよりも、実行しているときのほうが生産的だと感じている。時間に追われているときは、計画立案に労力を費やすのは無駄だと感じるときがある。この考えを生んでいるのは、プロジェクトをとにかく早く始動させ、作業が始まるのを見届け、プロジェクトが前進している具体的 な証拠を得たいという欲求である 。
プロジェクトはそれ自体が目的であることはなく、目的を達成する手段にすぎない。プロジェクトを始めるときには、手段と目的のもつれをほどいて、「 自分は何を達成したいのか?」をじっくり考え、心理メカニズムのせいで性急な結論に飛びつきたくなる衝動に、なんとかしてストップをかけなくてはならない。フランク・ゲーリーの「なぜこのプロジェクトを行うのですか?」の問いかけが、その鍵を握る。
「何のために、なぜやるのか」を明確に理解すること、そして最初から最後までそれをけっして見失わないことが、成功するプロジェクトの基本である
プロジェクトの成否を分けるのは、よいチームをつくれるかどうか、つまり私の同僚たちが言うように、「よい人たちをバスに乗せ、よい席に座らせる」ことができるかどうかにかかっている 。
私が出会ったプロジェクトリーダー全員が、口をそろえてそう言っていた。 エド・キャットムルがその理由を説明している。「いくらよいアイデアでも 、平凡なチームに与えたら台無しにされてしまう。だが優れたチームに平凡 なアイデアを与えると、それを修正するか、もっといいアイデアを考えてくれる。だからよいチームさえ用意できれば、よいアイデアが手に入るんだ」
●感想
実行主義が先行して、先にやってしまおうと思う時がある。実行しながら改善しようという気持ちが強いので、もう少し重心を計画の方に寄せたい。
よい人たちをバスに乗せ、よい席に座らせるは意識したい。誰と一緒に仕事をするか。
「なぜこのプロジェクトを行うのですか?」の問いを持ち、チームで回答できることが強いチーム。
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