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矢野顕子「おいしい生活」について思うこと①

「おいしい生活」は、1982年6月25日発表のアルバム「愛がなくちゃね。」に収録されている、糸井重里と矢野顕子作詞、矢野顕子作曲の曲。

編曲に坂本龍一が参加しているだけあって1分15秒という短さの中に何となくYMO感が漂ってる気がします。

1982年「おいしい生活」という西武百貨店のキャッチコピーを糸井重里が発表し、当時は名コピーとして話題になったんだとか。楽曲は西武百貨店のCMに使われていました。

当時は消費や購買が美徳という価値観が人々にあって、それがキャッチコピーの中に込められているとのこと。

うーん時代ですよね。

バブル崩壊後の1992年生まれの私には、なかなかその価値観を理解しきれない部分があります。

今はいい物を買ったりすることだけが、幸せの形じゃないからね。

「おいしい生活」は、曲の冒頭が「たたみいわし」から始まり、「ひざまくら」「プラモデル」…と歌詞は何の脈絡もない名詞の羅列。

私は平成4年生まれですけど、畳鰯って見たことないんですよね。シラスを板状に固めていて、火で炙って食べると美味しいらしい。

普通のシラスは好きだけど、今の20-30代に畳鰯って伝えてわかる人どれくらいいるんだろう。
今はシラス自体が不漁で価格高騰が続いてるみたいだし、魚も高級品になりましたよね…

バブル景気とは1986年から1991年の社会現象を指しますが、「おいしい生活」が発表された1982年も徐々に好景気の空気感が漂い始めていたんじゃないかな。

今みたいにネットでポチるだけの買い物じゃなくて、百貨店に行って実際に商品を手に取って、今や高級品になった品物も、五感で商品を見極めて買い物することが楽しみだった。

そんな時代だったんじゃないかな。

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