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『バッテリー』の作者、あさのあつこさんによる【最後の講義】を受けて

こんにちは。今日からnoteをはじめました、馬場貴也です。
3/23にBS1で小説『バッテリー』『NO.6』などの作者、あさのあつこさんよる【最後の講義】が放送されました。
【最後の講義】とは、「人生最後なら何を語りだす?」をテーマに講師が何かメッセージを次世代の人を中心に伝えるというNHKの番組です。僕はこちらのあさのあつこさんの講義に参加してきました。そのことについて記していきたいと思います。


この講義には中高生~年配の方まで幅広い層が参加していました。あさのさんが会場に来て話が始まると、全員真剣な眼差しで聞いていてその熱意がひしひしと伝わりました。
あさのさん自身も、10代の頃は自信がなく、行き詰まっていてしんどかったという話をしていました。その辛い経験があったからこそ『バッテリー』や『NO.6』などの小説を書いたのだと言っていました。その目線から話す1つ1つの言葉は、僕らと同じ立場に立って話しているように見えました。
『バッテリー』の主人公である巧は、まさに10代の頃のあさのさんの内面を通して書いたキャラクターであると聞き、繊細な描写を描いていたあの作風に感慨深く思いました。番組の語りは、映画で巧を演じた林遣都さんがされていて映画当時の振り返りもしていましたから、その重みも深まりました。

今回あさのさんから「なりたかった自分」をテーマに作文を課せられ、書きました。過去に思い浮かべていた「なりたかった自分」というのは、いわゆる理想像で「今の自分」とは違う姿です。それを考えて文にするには、理想像から離れている「今の自分」を認識することも必要だったため、難しかったです。僕自身、アメリカのシカゴに2歳~9歳までいて帰国した後、環境が大きく変わってカルチャーショックやいじめなどを受け、小学4年生の頃に不登校になりました。その後も中学から高校の間、断続的に不登校を経験し、心の傷を負って今に至るので「なりたかった自分」「今の自分」の姿はだいぶ乖離しています。なので、より難しく感じました。
しかし、それを書くことで「過去の自分」「今の自分」と向き合う大切さを学び、今までにはない発見を得ることができました。

あさのさんは、講義の中でこのように言っていました。

他人などの物語に絡め取られないで、自分という「個」の物語と向き合うこと。

まさに僕にとってこれは新しい発見で今後の人生において必要なことであり、教訓にしておきたいことだと思いました。
あさのさんが僕らに伝えたこのことを糧に、これから1日1日を過ごす中で自分という物語をまた探していきたいです!


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