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四月になれば彼女は

前から観たいと思っていた映画、
「四月になれば彼女は」が、今頃になって、近くの映画館でやっと上映されました^^

(ストーリー)

大学時代、同じ写真部のハル(森七菜)と恋に落ちた藤代俊(ふじしろ、佐藤健)は、彼女と世界旅行をしようと計画し、いろいろ情報を集めてスクラップブックまで作った。
 旅行の許可をハルの父親(竹之内豊)から得ようとハルの家を訪問した藤代は、そこで、意外なモノを父親から見せられ愕然とする。
結局、ふたりの計画した世界旅行の夢は叶わずに別れ、いつのまにか十年の月日が流れていたが、そんなある日、ハルから藤代の元へ「いま私は、あなたと行くはずだった世界旅行をしています」という手紙が届く。

恋の三人混戦模様💚恋雨前線停滞中☔️

以下は、私の感想になりますが、
十年後、昔の恋人から届いた手紙を、いまの彼女、弥生(長澤まさみ)に見せる藤代の神経がわかりません。
 「いま、ボクはハルのことは、何とも思っていませんよ」という彼の意思表明なのかもしれないけど、弥生も悪びれもせず、二人で昔の恋人、ハルの手紙を一緒に見るという行為は、ちょっと理解出来ませんでした。

 だって、フツウは少なくとも、いまその人のことを想っていなかったら、十年も前の恋人の元へ手紙を書いたりはしません。
私は、ハルの真摯な気持ちが、弥生や藤代によって、冒涜されているようで悲しかった。

あと「愛を永遠に終わらせない方法は?」
という弥生の決めゼリフが何度か繰り返されますが、そんな魔法あるワケないでしょ?
この人はずっとお姫様でいたいのだろうか。
突然、消えてしまう弥生の気持ちが、私にはよくわかりませんでしたが、ハルが、たったひとりでウユニ塩湖や、チェコのプラハまで600年も続いている天文時計を訪れて、写真を撮り続ける姿に、なぜか涙が止まりませんでした。

元恋人のことやっぱり気になりますよね?

ハルと弥生は、とても対照的な二人。 
ハルは、藤代への愛が永遠には続かないことを知っていた。だからこそ、たった一人で、
世界の果てまで旅をしたのだと思います。 

でも、弥生は藤代の愛を繋ぎ留めるためにアウトコースを走ってしまった気がしました。そして弥生の描き方が、この映画のなかでは、心の闇を抱えているのかもしれませんが、余りにも曖昧で雑な感じがしました。
 弥生が現在、獣医師であるということ以外は、(観ている方としては)何も情報が入ってこないので、弥生が最後まで、どんなキャラクターなのか、掴みきれませんでした。

 ハルの方は、ひとめで彼女がどんな環境で育ってきたのか、わかるシーンがあるのですが、弥生にも、そんなシーンが少しでも描かれていたら、もう少し彼女を好きになれたかもしれません。その意味では、藤代もハルと大学時代の恋人で、いまは精神科医という情報しかないので、彼の性格がわかりづらかったです。

それにしても、藤代も弥生も、普段から自分の気持ちを表わさない恋人たちなのだなぁ。
ホンネで語り合ったことがない、というか。
一緒に暮らしていても、お互いのイヤなところは見せないようにしよう、嫌われないようにしよう。
と、それだけに囚われている気がしました。 

恋に計算は要らないはずなのに、弥生は?

だから、この映画の中では、ハルがいちばん好きでした。十年も続く愛なんて奇跡に近いことだと思うけれど、ハルは弥生と違って、自分の愛の見返りを、藤代に何も求めていなかった。
 昔の恋人と行くはずだった世界の果てまでひとりで旅をするのは胸をえぐられるほど、ツラかったはずです。でもハルはその寂しさに病気を抱えながらもたった一人で耐えた。
私はハルの心の気高さに胸を打たれました。

ハルが最後まで、ペンタックスのカメラで、
周りの人たちが明るくなるようにと願って、写真を撮り続けたように、藤代と弥生の心の中にもハルの優しさが少しでも、映るといいなぁと思います😊



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