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風夏鈴
2024年3月8日 23:48
病院手前の橋の上で父の車とすれ違ったクラクションを鳴らして降りてきた父は 今夜の付き添いは俺に頼むと言った東京から逃げて、家からも逃げてきた、この俺に個室に入ると起き上がれない母は曇りのない眼差しで天井を仰いで「いまに私はペシャンコにされるのよ」と指差して笑ってみせた「大丈夫だよ」と俺は力なく笑い、いったい、何が大丈夫なのか?こんなになるまで、こんなに