ゆっくりなレジ

とあるスーパーのレジがTVで紹介されていた。
現在主流のお待たせしないスピーディーなレジとは別に、
お店の方が、ゆっくり対応し、小銭もゆっくり一緒に数えてくれて、
会話を交えながらお会計をする昔ながらのゆっくりレジの列に人気が出ているらしい。

このレジは研修生もプレッシャーを感じる事なく学ぶ事が出来るので、
回転が悪かったとしてもお店にもメリットがあるそうだ。

認知症の母が、近所のコンビニで買い物をする様子を
私が遠くから観察していた時に、
一万円札をお店の方に渡すと、
「ここに入れてください」と言われた。
母がそこにお札を入れると、小銭は音を立てて出て来たので
小銭は回収出来たが、死角になっているお札を放置して買い物を済ませてしまった！！
警告音が鳴ってはいたが母が気がつく訳もない。
慌てて私がお札を取り、家に帰った。

父にこのエピソードを報告すると、
「最近お釣りが合わないのはそのせいだったのか」
と言った！！
決まったコンビニで、決まった買い物しか出来ない母なので、
あのコンビニにはかなりのお札の取り忘れが発生していると思いお店に伺った。
いつも母がこちらのお店を利用している事を伝え、
事情を説明すると、レジの人の目が泳いだ。
店長さんも目が泳いだ。
「取り忘れのお札は申し出が無ければお返ししていません」
と説明を受けた。。。

世の中いい人ばかりではないと、わかっているつもりだったけれど、
目の当たりにするととてもショックだった。

父にはもう一人で買い物に行かせるのは無理なのでは？と提案したが
「可哀想でそんな事言えない」との事だった。。。
父が止めない限り母の行動を変える事は難しいので、
今もそのコンビニは利用している。。。

あのコンビニでも親切なゆっくりレジがあればいいのになぁ。