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夏の日

【夏の日 僕ver.】
夏休みの登校日
錆びた鉄橋から見た遠くまで続く線路が
暑さでくねって曲がって見えた
僕の汗が落下する
目の前に居る君のスカートを見つめて
君が言った「好き」に動けずにいる
一陣の風が吹いて空の色が変わると
大きな雨粒が落ちてきた
あっという間にずぶ濡れになったふたりは
言葉を交わすわけでもなく駆け出した
アスファルトから立ち上がるホコリの匂い
向日葵の咲く道を走って
市民プールの軒下に避難する
雨で肌に張り付くセーラー服を見られなくて
僕らは何時までもただ佇んでいた
僕は君に告げる「好き」を探して

【夏の日 私ver.】
夏休みの登校日
片思いのクラスメイトに告白した
むせ返る暑さの中ツレと前を歩く君の
50m後をついて行く
鉄橋の手前でツレと別れた君を追いかける
入道雲と青い空 鉄橋には君と私
呼び止めると私を見て「よっ!」と君
私は勇気をだして「好きです」と告げる
君は固まったままだ 涼しい風が吹く
一気に変わる空色 降り出した土砂降りの雨
私達は駆け出した うちの庭に咲くひまわりが
雨風に揺れているのを通りすぎ
市民プールの軒下で雨宿り
私の居場所は君と歩く事だと想っている
君の髪から滴る雨 私はずっとそれを見ていた
何時までも君がくれる返事を待って
(515文字)

(キャプション)
《夏の日 僕ver.》
アオイハル片思いの女子からの告白
戸惑う自分 勇気がでなくて出ない言葉
《夏の日私ver.》
塾が一緒で仲良くなった君 クラスメイトだけど教室ではあまり話せない「好き」っていう気持ちを伝えようと決意する
僕と私の相聞歌

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「画像をお借りします ありがとうございます」

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