ペルソナ3Rをやって初めてゲームで泣きそうになった
久々の更新になってしまったが、実をいうとずっとペルソナ3Rをやっており。
JRPGは正直あまり得意じゃなかったのですが、「ペルソナはJRPG苦手でも楽しめるよ!!」との知人からのプッシュがありプレイ。
結論から言うとめちゃくちゃ満足したし、めちゃくちゃ泣きそうになりました。
圧倒的世界観と使いやすいインターフェースの両立
P3Rの魅力はいろいろありますが、その中の一つがゲーム全体のビジュアル/UIUXデザインが高度な形でまとまっている点。
キーカラーの青でまとめ上げたインターフェースに、世界観を醸成するためのスタイリッシュな遊び心が印象的です。
見ようによってはかなり「尖った」デザインを大胆に施し、見るものの気持ちを高揚させる仕掛けが満載。
たとえば、パーティ編成画面。
一番重要な情報の、パーティメンバーエリアが画面の左半分においやられて余ったエリアは破片を持った主人公が揺蕩う姿が表示されます。
一見パーティメンバーエリアの項目が小さいのでわかりづらそうに見えますが、主人公の持っている破片にキャラの表情が映し出されることで今どのキャラにフォーカスが当たっているのか?がすぐわかるようになっています。
遊び心をもちつつ、わかりやすさも兼ねている。これは相当な職人技ですな・・・
ペルソナ選択画面でも、ペルソナのアルカナによってキャッチコピー的なのが表示されます。
どのアルカナがどんなコピーなのか、ついついろいろと試したくなってしまう。
こういった「お!?」と思わせるような、細かいディテールを感じさせるデザインが非常に多いんですよね。
そしてこのディテールの積み重ねが、本作品のクールでスタイリッシュ、だけど少し挑発的…といった印象付けをさせています。
つまらない人間なんていない
ゲームシステムで一番好きなのがコミュの存在。
特定のキャラと親睦を深めることにより、主人公もパワーアップされるシステムですね。
本作ではかなりこのコミュがキーとなっており、エリザベスからも口酸っぱくコミュを進めることを促されます。
親睦を深める過程はギャルゲーのようで、億劫と感じる人ももしかしたらいるかもしれない。
しかし自分はこのコミュの、特に人選に感銘を受けました。
古本屋の老夫婦は一見するとただのひょうきんな爺さんと優しいおばあさん、という感じだが、コミュを進めると彼らの過去にとても悲しい出来事があったことがわかります。
クラスメイトの男子高校生は最初は恋愛にあこがれるごく普通の男子、といった印象ですが、、、コミュを進めるとちょっと数奇な展開が。
陸上大会で出逢った他高校のエースは、圧倒的な実力を持ち、ライバルがいないこと以外は不満がなさそうな印象を受けます。
しかしまたコミュを進めると彼なりに悩んでおり、また非情なできごとが起こります…。
見てわかる通り、コミュの人々は「割とどこにでもいる普通の人」が多いんですよね(変な人もいる)。
そして一見すると普通の人たちも中々にドラマティックな出来事に遭っています。
これって現実世界でも同じで、「何もない人間なんていない」と思うんですよね。みんなそれぞれ人生の主人公で、それぞれドラマティックな出来事に出会っている。
当事者は自覚がないかもしれないが、はたから見ると波乱万丈…な人も多い。コミュに出てくる人達同様、街ゆく人々それぞれに人生があり、ドラマがあるんだよな~、と思わせられました。
生きるってなんだろう?
仲間キャラクターはコミュの人たちと比べるとかなり癖ありな人たちが多いのですが、その中でも一番異質なのはアイギスでしょう。(コロマルも大概だが)
彼女は機械なので、感情を持たない。しかしあるイベントを経てから、人間の心に似たような感覚を得るようになる。そのことは喜ばしいことでもあるが、同時に彼女を苦しめることになります。
彼女のエピソードは、どうしてもAIが騒がれ始めている現実世界とリンクして考えてしまいます。。。
「感情」が芽生えたらたとえ機械でも命なのか?そして機械やAIが「生きる」を自覚した時、いったい何が起こるんだろうか。
やっぱりアイギスみたいに苦悩するんだろうか。
アイギスは主人公、仲間たちという存在のおかげで「守る」ために「生きること」を決意しました。
しかし善良でない人たちに囲まれた機械やAIが心を持った時、なにをトリガーとして「生」を感じるようになるのか?
殺戮や恐怖を与えることが「生きる」実感になるのかもしれない…とか、人間の手からどんどん離れていったAIは、我々では推し量れない価値観をもって生命を感じ取るのかもしれない…とか、かんがえちゃいます。
でもそれはそれでありなのかなぁ。「生きる」目的なんて誰かに押し付けられるものでもないですしね。
ラストバトルで泣きかけた
どの要素も素晴らしい本作だが、一番感情がゆさぶられたのは間違いなくラストバトルですね。
本作はBGMがどれもカッコいいのだが、ラスボス戦のBGMは特に素晴らしい。
前半はS.E.E.S.の覚悟を感じさせるようなロックサウンドだが、中盤から「本当にこいつを倒していいのか?」という不安を感じさせるようなトーンになる。
そして後半にあのテーマが流れることで、否が応でも皆と築いたコミュのことが頭によぎる。
ラスボス自体はあんま強くなくて拍子抜けしましたが(タカヤのほうが苦戦した)、その分BGMをちゃんと聞ける余裕もあったと言えます。
アトラスさん側の配慮かもしれない。。。
いろいろまとまりのないことをつらつら書いたが、ゲームでここまで心揺さぶられたのは初めてかもしれない…なぜもっと早くプレイしていなかったんだ…SteamでP4とP5もあるので、やってみようと思います。
あと個人的に好きなキャラは鳥海先生。最後のあれも含めてかわいい
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?