仏勉人好のフランス留学準備 IELTSがだるいよ編
ボンジュール。
ジェーム ル カフェ。
僕はフランスの大学院に進学したくて準備をしている。ふつべんひとよしです。
出願の締め切りは今月末というのに、志望理由書は書きかけだ。フランス語で書かなきゃいけない履歴書も手が止まったまま。
行きたい大学は英語の能力証明まで求めてきた。フランス語で手一杯だってのに。
IELSTの試験は明後日だ。いつのまにって感じだよ。年末年始をゆっくり過ごしすぎたかな。
なんだかんだ、午前中だけでもIELTS対策しようと思って、机についた。友達にもらったIELTSの模試と公式問題集を解いていった。
こう言うと、ちゃんと勉強してるじゃんって思うだろう君。
違うんだよ。
模試は解きっぱなし。解説なんか読んでない。
だってさ、わかんない単語ばっかだし、そもそも時間がうまく調整できなかったから、リーディングの大問なんかを1題残したままだよ。
というか、英語ってなんでこうも発音難しいの。自分が頭の中で唱えている英語があまりにも日本語英語なんだ。そして、それが僕の心を嫌な感じでざわつかせる。
おそろしいよね、こんな小さなことで僕のやる気は徐々に潰されるんだから。
英語で書いた僕の文章は読み返されることもなく、赤ペンをいれられることもなく、このままとどまり続けるのかな。鉛筆の先っちょは動くけど、僕の気持ちは動かない。
「この冠詞でいいのかな」「数字言うときの前置詞ってこれであってんの」
「文法チェッカーにかけた方がいいかな。あ、でも間違ってるかもしれない文章をまた入力するなんて、合理的じゃないかもしれないな」
「添削サービス受けた方がいいのかな」
僕の気持ちは動かずに、頭の中で独り言がうごめいてる。
ふと思うんだ。
語学の勉強ってこんなせせこましいものだったっけって。
語学の勉強ってこんなに気負う必要があるんだっけ。
報われないじゃないか。
フランス語だろうが英語だろうが同じだ。
実際に誰かが僕の前にいる。僕はその人と英語で話す。伝わらない。その機微までもを伝えきらない。
「あなたはやさしい」って言いたいんじゃない。
間違ってはない。
でも僕はこう言いたいんだ。
「あなたはあまり多くを語る人じゃない。あなたの言い方は少し冷たく聞こえるときもある。
でも、あなた目はほかの誰よりも多くを捉えている。あなたの耳は僕のか細い独り言すら捉えている。
その上であなたは、あなたにできる範囲で私の心を灯そうとする。時には甘いお菓子を押しつける。時にはどっかでみつけたポストカードを机に置く。時には僕に背中を見せたまま、ぼそっと言葉を渡す。
あなたは頭でやさしいのではない。体全体でやさしい人なのだ」
長い。どっかの詩かなんかか。
そんな厳しいツッコミはいれないでくれたまえ。
こうでもしないと、僕の気持ちは正しく伝わらないと思うんだ。
でもさ、ちゃんと使いこなせない言語では、細かい点で正しく伝わらないんだよね。
挙げ句の果てには、うまく話せない自分を、相手の表情の中に見つけるのが嫌になる。
そしてやさしいとか、きれいとか、おもしろいとか、そういう形容詞で片付けようとする。
さらに悪いときは、「言葉にできない」という言葉を使ってしまう。
報われないじゃないか。
昨日は寒かったね。僕は、仕事から帰ってくる彼女に合わせてお味噌汁を作った。
その時に情熱大陸のYoutubeを開いた。料理研究家の土井善晴さんのお味噌汁動画を見つけたからだ。
彼は、ピーマンのへたとか、切ってないしほぐれてもない豚肉を小鍋にいれる。味噌は泡立て器ですくう。
こんな風に言いながら、着々とお味噌汁は完成していく。
これだよ。この感じがほしいんです。
この感じが、僕のIELTS対策にもあったらなあと思ったんだ。
手当たり次第でいいんですよね。報われるとか報われないとか、どっちでもいいんですよね。
どないかんがえたって、はなせてるやん。どんな言い方でも伝わりそうじゃないですか。
こんなんでいいんですよ
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