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京極夏彦とゲゲゲの鬼太郎

大の水木ファンを自称する京極夏彦氏。
アニメ第4期では、京極夏彦脚本のオリジナル回があったことを知っている人は、コアな鬼太郎ファン。これをリアルタイムで観たときは、衝撃で言葉を失いました。
「こういう鬼太郎もあるのだな」

第4シリーズ101話『言霊使いの罠!』1997年12月28日放送

この回の脚本は京極夏彦だが、なんと、自ら作り出したその回だけのキャラクター・一刻堂の声優もやっている。

妖怪ではない陰陽師の前に、鬼太郎はなす術もなかったという回。
不思議な余韻が残る物語だったが、京極夏彦氏がアニメに参加することは二度となかった。最初で最後のファンサービスのようなものだった。

妖怪とは何か。

そのテーマを抉った回だったと、しみじみ思う。東京MXで生誕100年企画の鬼太郎セレクトを以前放送していたが、残念ながらこの回は放送されなかった。正直なところ期待していた……!

企画本も発売されたが、当然購入した。実家で爺さんが楽しく愛読している。

アニメ第4期は、原作に近づいた作風で評判だった。確かに良かったと思う。5期が突飛すぎたので敬遠した分、6期で満足した。その世界が映画になっているので有難い。
鬼太郎アニメはおよそ10年単位でリメイクしているのだが、7期が作られるときは、別の形で京極回を期待したい。宮部みゆき回でもいいな。
もう、鬼太郎はみんなの中にそれぞれの世界を与えているのだから。

そのとき、野沢雅子は声優でいてくれるだろうか。