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宇宙よりも遠い場所

未だに根強い人気ですが、二期を待つことなく十分に完結した作品です。
なのに、まだまだ人気が衰えない。
設定として、リアル南極を追求したことが大きかったのではないでしょうか。

同じ時期に放送された別アニメと、ポスター遊びみたいなものもあった。

この作品は単にリアリティを追求しただけのヲタアニメじゃないことも、人気の秘密だろう。キャラの性格に、等身大の「イマドキ」な重ねられる一面を色付けした。

1.玉木マリ。愛称は苗字の最後と名前を組み合わせた「キマリ」。学業は
  不得意で部屋は散らかしがち。高校に入ったら新しい何かをすると決め
  ていたが、幼少時代より新しい事をして失敗するのを恐れてしまう性格
  である。

2.小淵沢報瀬。南極観測隊員であった小淵沢貴子の娘で、キマリとは別の
  クラス。極度の人見知りで、心を許した者と自身が敵と認定した者の前
  以外では緊張してしまうあがり症。自力で南極へ行くことを考えており
  周りからは「南極」などと呼ばれ、からかわれていた。

3.三宅日向。キマリたちが通う高校の近くにあるコンビニでアルバイトを
  する。大学進学を目指し、既に高卒認定。模試では志望大学の合格判定
  でA評価を出すほどの学力の持ち主。高校に行かない闇を抱えている。

4.白石結月。芸能活動をしている女子高生。3歳から子役で「友達」や
  「親友」という定義がわからない。

こんな方向性もスキルも意識も嚙み合わない4人が一致団結して南極を目指したことは、ぜひ作品を観て知って、噛みしめて欲しい。

明るい4人は4通りの悩みがある。
その明るさゆえに、心の奥にある「何か」を、視聴者は共感したのだろう。
最終回まで、見所は満載だ。
この作品を縮めると「よりもい」なんだそうな。

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「あの花」というのは、まだ理解できる。
『宇宙(そら)よりも遠い場所』「よりもい」と、ひらがなだけ抜いて縮めるというのは、強引ではないでしょうか?

まあ、基本的に南極素材はハズレが少ないと思う。
「復活の日」で最後の人類が残った場所設定とか、
「南極物語」でイヌ好き以外の者も含めて日本中泣かせた高倉健の不器用さは萌える。
ただしキムタクは何を演じてもキムタクだったのが、南極なのに惨敗した大いなる理由ではなかろうか。ちょっ待てよ!

大晦日、何も観るものがなさすぎて困ったとき、ぜひ一気視聴されるといい作品のひとつ。
清々しい気分で初日の出を迎えられることだろう。

オススメ!

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