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嵯峨野小倉山荘色紙和歌異聞~二十一の歌~

《Morning Blue》 原作:素性法師 
長い夜を越え朝は蒼い薄明かりの中。
Tobaccoの煙は9月のため息。
KeithのJAZZ Pianoがうめき、こぼれ落ちる
13階のベランダに白い椅子を置いて見上げてみた。
「貴方は来ぃひん。貴方は来ェへん。貴方は来うへん。」
有明の月に大阪はせつない・・・。
(注)Keith=Keith Jarrettジャズ・クラシックピアニスト・作曲家(USA)。「来ぃひん。来ェへん。来うへん。」=「きぃひん。けェへん。こうへん。」京都、大阪、神戸、それぞれの言い方。

定家「今来むと いひしばかりに 長月の有明の月を 待ち出でつるかな。哀しみの歌やな」
蓮生「そうやな、恋する者には夜とその終わりは物悲しい別れの予感がするな」
定家「わし等も有明の月を探してみよか」



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