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【詩】星ぶどう

地上に流れ星が落ちたなら
次の満月に訪れてごらん
そこにはあたり一面に
星ぶどうが実っているはずさ

夜空のたおやかな香りを
ほのかに振りまきながら
あわいひかりを放つすがたは
まるで水辺のホタルのように
美しく健気で愛おしくて
夢のように感じるだろう

星ぶどうのひと粒ひと粒には
訪れた人の夢がつまっている
願いや望みが込められている
ひと粒口に含んでみると
祝福のような甘さが拡がって
どんな夢も願いも望みも
一瞬で叶ってしまうんだ

ほらごらん 流れ星だよ
南のほうに落ちていったね
きっと明日には芽も吹いて
明後日には花も咲くだろう
今宵は上弦の月を過ぎたころ
星ぶどうの甘い甘い夢が
いっぱいに育つまで
もう少しいまを楽しもう

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