joyanes

お休み中の麻酔科女医。 不妊治療を終え現在は育児中の専業主婦。 不妊治療の経験談や日々のどうでもいい雑談など。

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最近の記事

不妊治療物語10 〜まさかの…〜

フーナーテストを半ば強引に終え、次周期day3にいざ体外受精と意気込んで殿のもとへ参上した私。 一応前周期のフーナーテストで妊娠の可能性もあったわけだけど、まぁそんなうまくいくわけもなく生理は予定通り来ました。 「じゃあもう体外受精でいいのね〜?」 となんかちょっと納得してない感じの殿。 「はいいいです、進めてください」 と食い気味な私。 今周期に採卵して、そして凍結胚盤胞をつくって来周期に移植するんだ!!! と意気込んでいた矢先、殿からまさかの発言が。 「じ

    • 不妊治療物語 番外編1 〜妊娠ジンクスのあれこれ〜

      妊活や不妊治療してると、色々な妊娠ジンクスに遭遇しますよね。 スマホを◯◯さんの待受にする、コウノトリキ◯ィ、胚移植後のパイナップル、ミスドのホットミルク、マックのポテト、渡り蟹パスタ、ト◯キト◯カアプリ、子授け神社etc... 上記のほとんどを試しましたが、実際に妊娠した周期はどれも行っていませんでした。 特に初めての移植周期は、そりゃあもう腹がはち切れんばかりにジンクス的なものを貪り食う始末でしたが全く効果なし! なんとなく、一度やって効果がなかったことは縁起が悪

      • 不妊治療物語9 〜仕事とフーナーとけもの道〜

        痛みと引き換えにまっさらな子宮内膜を手に入れた私は、ついにフーナーテストに漕ぎ着けました。 このテストの本来の目的は、相手の精子が自分の子宮までちゃんとたどり着けているのか確認することです。 たどり着けていない場合、原因はいくつかあるのですがそれは割愛します。 エコーで卵胞を確認し、殿にこの日!と言われた日に致して翌日受診して頸管内の精子の観察と、エコーで排卵済かの確認をします。 そしてここで予想外の展開が。 内診室でいつものようにエコーされる私。 そこで殿が一言

        • 不妊治療物語8 〜涙涙の無麻酔ポリープ切除〜

          ひとまずフーナーテストを行う前に、私は多発子宮内膜ポリープを切除することに。 「ポリープなんて麻酔いらないよ」 と殿に言われ、ほんとかよ?と思いつつまぁ同病院で日帰りで出来るなら仕事の都合上ありがたいし…と思い日程を決めました。 この病院は採卵も何もかも麻酔はなしのようで、全身麻酔しないといけない卵管の手術などは関連病院でやるようでした。 どうやらポリープ切除するのは殿ではなく院長先生とやららしく、手術当日に初めましてでご挨拶。 一見物腰柔らかそうなおじいちゃん先生

          不妊治療物語7 〜はい不合格〜

          新しいクリニックで私が自分の現状に打ちひしがれている一方、主人の精液検査も同時進行で行われました。 そして結果を聞きに一緒に殿のもとへ。 「え〜〜っとね、奇形率が高いのよね。」 殿はそう言いながら主人の精子の写真を見せてきました。 「まずこの精子は〇〇がおかしいのね。なので不合格。 それでこっちの精子は▲▲がおかしい、これも不合格。 こっちの精子は××が変なのね、だから不合格。」 その後も写っている精子に対して 「ハイこれも不合格〜これも不合格〜」 と次々と不合

          不妊治療物語7 〜はい不合格〜

          不妊治療物語6 〜ぽぽぽぽりーぷ〜

          内診を終え、なんだか一気に老け込んだ私は白目むきながら診察室の前で待機していました。 殿のいる診察室に次から次へと患者か呼ばれ、不妊治療クリニックとは思えない速さで回転していきました。 (あれ…なんかこういうクリニックってもっと患者と医師がうだうだ話し込んで一人ひとりに時間かかりそうなもんだけどな…) なんて思っていたら、あっさり自分の番に。 「joyanesさんねー、ええーっと、卵胞ね、少ないね。あなたの歳ならもっとたくさん見えてていい。あとAMHも低いね。まぁなの

          不妊治療物語6 〜ぽぽぽぽりーぷ〜

          不妊治療物語5 〜殿!御無体な!!〜

          初のガチ不妊治療クリニックにいざ出陣。 都内のオフィスビル内にあるN病院は、予約制ではなくとにかく来院した人から診察となるシステムでした。 事前に病院の理事長先生とやらとWEB面談しておいたのですが、この理事長が結構独特な雰囲気で、初対面の私にズケズケと遠慮なく思ったことを口にする方でした。ちなみに私は治療に熱意を持ってそういう態度をとっている先生に嫌な感情は抱かないです。 愛を込めて『殿』というあだ名をこっそりつけていました。 クリニックの扉を開けてビックリしたのが、

          不妊治療物語5 〜殿!御無体な!!〜

          不妊治療物語4 〜殿との出会い〜

          そんなこんなで本格的に体外受精へ踏み切るため、より専門的な病院を調べ始めました。 幸い自宅が都心部だったこともあり通える範囲にいくつも病院はありましたが、病院によって方針やカラーが異なりどこが自分に合っているのかよくわからないなぁというのが本音でした。 思い返せば、この時点での調査不足が私の不妊治療を長引かせた敗因の一つでした。 私が最初に選んだのは自然派のN病院でした。 不妊界隈では有名な病院で、特徴としては基本的に高刺激はせずに自然周期で採卵、移植をする方針である

          不妊治療物語4 〜殿との出会い〜

          不妊治療物語3 〜なんか無理そうと悟る〜

          治療を始めた時の私の身体や検査結果は以下の通りです。 身長 164cm 体重 52kg前後 体脂肪率 安定の30%超 性ホルモン値はいずれも正常範囲内 甲状腺ホルモンも大丈夫 子宮卵巣に大きな問題なし 生理周期は26〜28日と早目で、チョロリとおりものに混じって出血し始めるので正確なday1がわかりにくかったです。 エコーでは毎月両側のどちらかで主席卵胞が育ち、day11くらいで18〜20mmくらいに育つ感じでした。 ちなみに主人の精液検査はこの時は問題なしと言わ

          不妊治療物語3 〜なんか無理そうと悟る〜

          不妊治療物語2 〜地獄の幕開け〜

          かくして地獄の不妊治療幕開けとなり、私は病院を調べ始めました。 有名ドコロのHPを見ると、大体が『どこぞで基本的な治療したけどうまくいかなかったら来てね』みたいなノリだったし、当時は「まぁちゃんとエコーで卵胞確認すればいけるっしょ」くらいに思っていたので近所の不妊治療もしてる小さなクリニックに行くことに。 そもそも仕事が忙しくて平日日中に通院なんて出来そうにもなかったです。 最低限の検査(採血でのホルモン値確認やエコーで子宮内膜、卵胞確認、卵管造影)は出来るし、夜までやっ

          不妊治療物語2 〜地獄の幕開け〜

          不妊治療物語1 〜正月から泣く〜

          時は2021年1月、私は焦っていました。 齢33となり結婚3年目、仕事もなんとなく軌道に乗ってそろそろ子どもを産まないと高齢出産になってしまうし、周りからの圧もゼロではない状況に密かに妊活を開始。 そう、この時はまだ妊活って言えるレベルでした。 主人に「子どもがほしいからセックスしよ!」とか言うと多分性格的に緊張してうまくいかなさそうなので黙ってそれとなくタイミングをとる日々。 そんな生活が半年くらい続いていたけれど、一向に妊娠する気配はない。 そしてその元日、バッ

          不妊治療物語1 〜正月から泣く〜

          産休クッキー

          当時私は妊娠35週を迎え、職場に別れを告げるべく菓子折りを探していました。 と言っても、私は大体グラマシーニューヨークかヨックモックか柿山と決めているので、人数とかスタッフの年齢層とかに合わせて良さそうなものを選ぶだけです。 スマホで調べていると、何やら可愛らしい絵柄のクッキーが。 『産休いただきます』と書かれたクッキーには幸せいっぱいの女の絵や安らかに眠る赤ちゃんの絵が。 そう。もう自分は幸せでしょうがない。そう言わんばかりの絵。 いや、いいと思いますよ。頭の中お

          産休クッキー

          不妊治療を終えて

          数年ぶりの投稿になってしまいました。 不妊女医の私はその後転院を経て顕微授精で第一子を授かり無事に出産に至りました。現在は育児におわれ、仕事は完全にお休み中です。 またここで記事を書いているのは、昨夜の情熱大陸を見て色々思う所があったからです。 治療中の出来事や感情が走馬灯のように頭を駆け巡り、涙が出そうになりました。 番組としては加藤先生にフォーカスしたものだから、あの短時間では不妊治療の大変さというかリアルなところはなかなか伝わりにくいように感じました。  不妊治療経

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          こんばんは 一週間おつかれさまでした 不妊治療についての記事です 今周期、特にクリニックには行かずに生理が終わってから淡々とタイミングを取りました 回数としては今までで一番(とはいえ3回だけなのだけど…)多かったし、基礎体温も前周期のルトラールの影響を多少受けていたもののまぁまぁ立派な2層になりました なのでやっぱりそれなりに期待はしてましたが、day24の今朝ピンクのオリモノが 昨日からメリメリ下腹部も痛かったし肛門痛もあったし、まぁそうかなって でもいつもあまりない

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          東京貧困女子を読んで

          東洋経済新報社の東京貧困女子という本を読んだ感想というか、独り言 ネットのコラムでいくらか読んだことはあったのだけど、Amazon Kindleで無料だったので、是非皆さんも 内容については割愛 私は自分が学生の時にボロアパートで一人暮らしで学費と家賃以外は親からの援助もなくて、お金のことでとても悩んだ 医学部の勉強をこなしながら高い教材費を稼ぎつつそれなりに小綺麗に身なりを保ってスキマ時間でアルバイトするのは本当に大変だった 貧しい若い女子の気持ちは少しは理解してるつもり

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          夫婦ふたりでの幸せな未来

          今周期は久しぶり2回目のAIHをしましたが、ルトラール内服終了直前の今朝、うっすら出血し始めました 巷では着床出血を信じたい人々の色々な話を聞くけれど、このなんとも言えない腹部不快感は生理前のそれだと私は知っている 仕事終わりにガッツリ珈琲飲んで気分を落ち着けて、今夜のビールのお供は何にしよう、と考えながら電車に乗っています 妊活のために4月から1年間、常勤医を離れています 次の4月からどうするかそろそろ決めないと行けないのに、IVFにもステップアップ出来ていないしもちろ

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