辞めないで、君が必要だっていえますか。(後編)
会社の為に残って欲しいは心に響かない。
チーフマネージャー就任して最初のミッション。
それは、次々と増加した退職希望者を説得することでした。
前編では退職希望者とチーム側winwinとなる為に向き合うべきと結論づけました。
今回は具体的にどう行動すればよかったか述べますね。
前編でも述べましたが、結果的に8名の退職希望者のうち6名は退職することになりました。私にとって反省しなければならないのは、退職者6名のうち2名は
引き留めることが出来たのではないかということです。
それではどうして引き留めることが出来なかったのか。
それは、、、
チーム(会社)に残ることの未来を提示できなかったから。
これに尽きると思っています。
当時、退職希望のメンバーを話しを聞いた私は、8名のうちおよそ半分は
そこまで強く退職したいと思っていないと結論づけました。
契約面談で話しを聞くと、、、
「やりたいことを考える時間が欲しい」
「やりたいことがあるが次の転職先が決まってない・・」
退職引き止め説得云々の前にひとりの人間として
それ、辞めない方がよくね?が本音でした。
退職せず残留した方がチームにとっても本人にとってもプラスになる。
知識のない私がどうやって言語化して本人たちを説得できないか考えた時、
まずは退職を希望するメンバーに、今まで本人達がどれだけチームに貢献してきたかを伝えました。しかし、伝わりませんでした。
ここで大事なことを教わったと思っています。
現在までのメンバーを評価するなら、日頃から伝えておくべきことなのだと
年1回の査定や評価面談で伝えるだけではダメ。
良いところも改善すべきことも日頃からメンバーと伝えておかないといけない。
恋愛と一緒なのかもしれません。相手が別れようと思った時に
今までどれだけ感謝していたか、愛していたか伝えても
相手は「自分の気持ちを理解してくれている」というより
「自己都合で別れたくないのでは」と判断します。
辞めたいと思われた時点でもう時既に遅しですが、大事なのはこれから何ができるかを伝えることでした。当時の私もこのことに気づき、ヒアリングをしながら
チームの中でメンバーが自己実現できる様に協力したいと伝えていました。
「イラストが得意で将来的にイラストレーターになりたいなら、フォトショップを勉強しながらイベントで活用してくれればいい」
「韓国語が得意なら、海外のお客様対応でもっと他のメンバーにできる様仕組み化して、育成部分を勉強してはどうか。。」
次の目標や次の就職先が決まっていないメンバーに対し、チームに残っても
自己実現や成長はできる、そういうチームに俺が変える。熱く語っていたのを
覚えています。
結果、退職希望者のうち2名はチームに残留することになりました。
※因みにこの2人は後にチームの中心人物となり、マネージャーとして大活躍しました。
ここで、私の熱い気持ちが伝わったからだと自慢したいところですが
そうではないのです。
チームに残った未来の方が、辞める未来よりメリットがあるとメンバー自身が判断したからです。
今回、私の最初のミッションで学んだこと
リーダーはメンバー1人1人の現在・過去・未来を共に考える。
これが会社を続けるマネジメントのコツです。
私が今後のチーム作りにおいて1つの指針となりました。
長くなりましたが、全国中間管理職の皆さんへ。
真面目に一生懸命仕事をしていた部下たちが突然退職したいと
行ってきた時に
「辞めないで、君が必要だから」と言えますか?
私はそこから、チーム全員がやりがいを持って仕事ができる環境を作るにはどうすればいいか本気で考えるきっかけになりました。
部下の退職を何がなんでも止めなさいということではありません。
部下や後輩と向き合っていなかった自分自身の課題に、向き合うきっかけになりますよ。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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